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【韓国】SK、TBMとLoop Industriesの各株式10%取得。代替素材・リサイクル分野大幅強化

 韓国財閥SKグループの日本向け投資子会社SKジャパン・インベストメント・コーポレーションは7月1日、石灰石由来素材「LIMEX」開発で知られる日本のTBMに1,400億ウォン(約135億円)を出資し、株式の10%を取得したと発表した。これにより、SKグループは、LIMEX素材を韓国と米国向けに「LIMEX」ブランドで販売する権利を得た。

 TBMは、石灰石由来のプラスチックを開発し、日本で使い捨てレジ袋の有料化が始まる際に、有料化を免除される代替素材として脚光を浴びた。TBMは、LIMEXの主原料である炭酸カルシウムは、埋蔵量が豊富で枯渇リスクが低く、供給が安定であることから、石油由来プラスチックや生分解性プラスチックの原料と比較して非常に安価であり、枯渇リスクが低いことから価格安定性に優れていると強調する。

 SKグループを構成するSKコーポレーション、SKケミカル、SKマテリアルズ、SKシルトロンは5月、SKャパン・インベストメント・コーポレーションを設立し、400億円の投資予算を準備。次世代の成長分野としてESG関連分野の投資を計画しており、今回が投資第1弾。SKケミカルは、同社の生分解性プラスチック(PBAT)を組み合わせた生分解性のLIMEXの開発でTBMとの合弁企業を設立することも決定した。

 今回の出資により、TBM は SKグループとのサプライチェーンの連携を通じてLIMEXの生産体制を強化し、SKグループの販路を活用して、SKグループ及びその顧客ニーズにマッチした「LIMEX Pellet(ライメックスペレット)」及び「LIMEX Sheet(ライメックスシート)の用途開発をすすめるという。

 経済産業省は、2019年4月5日、「持続可能かつ包摂的な成長に貢献する国際ビジネス事例」で12案件を選定。その際にも、LIMEXを提供するTBMを日本の代表企業として紹介していた。

【参考】【日本】経産省、「持続可能かつ包摂的な成長に貢献する国際ビジネス事例」12件発表。応募24件のみ(2019年4月7日)

 またSKグループは6月23日、SKグローバル・ケミカルが、PET(ポリエチレンテレフタレート)の独自リサイクル技術を持つカナダのLoop Industriesに5,650万米ドル(約62億円)出資し、株式の10%を取得した。SKグローバル・ケミカルとLoop Industriesは、アジア市場向けの製造・販売の排他的権利を持つ合弁企業を2022年にも設立する。廃PETを年間で84,000tリサイクルできる工場を2023年に建設。2030年までにアジアで4工場体制にまで拡大し、リサイクル能力を40万tにまで拡大する計画。

【参考】【ヨーロッパ】Loop Industriesとスエズ、欧州最大のペットボトルのケミカルリサイクル工場建設。年間42億本(2020年9月27日)

【参照ページ】SK, 일본 친환경 기업 TBM社에 약 1400억원 투자
【参照ページ】プラスチックや紙を代替する新素材LIMEXを開発するTBMは、韓国のSKグループと135億円の資本業務提携を合意
【参照ページ】SK Global Chemical Announces Strategic Investment in Loop Industries to Recycle Waste PET Plastic and Polyester Fiber

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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