独電力大手RWE、独炭素回収スタートアップCO2GRAB、独機器製造Kampf LSF、オーストリア製鉄BENTELER Steel/Tubeの4社は11月18日、今後3年間、ドイツでの水素還元製鉄開始に向け合同調査を行うと発表した。2022年にはドイツ・リンゲン発電所内に、実証プラントも建設する。
同プロジェクトでは、RWEがグリーン水素のバリューチェーンに関する知見を提供し、CO2GRABはプラントを建設。Kampf LSFは電解槽の運用、BENTELER Steel/Tubeが鋼管生産を行う。
今回の研究プロジェクトの第一段階では、グリーン水素を活用した水素還元製鉄で毎時1t以上の生産能力を目指す。グリーン水素は、発電所内の電気分解機で製造され、製鉄プラントに供給される。プラント建設技術を提供するCO2GRABは、独ニーダーザクセン州政府からの助成金300万ユーロ(約4億円)も獲得した。
また、RWEは11月15日、新戦略「Growing Green」も公表した。2030年までに風力発電、太陽光発電、蓄電池、水素等の事業に500億ユーロ(約6.5兆円)を投じ、欧州・北米・アジア太平洋地域でのネット設備容量を50GWまで拡大する。
同社は2030年までに、欧州・北米・アジア太平洋地域で洋上風力発電の設備容量を2.4GWから8GWにまで拡大。陸上風力発電と太陽光発電は、欧州と北米で7GWから20GWまで拡大する。蓄電容量は0.6GW超から3GWまで増やす。
また同社は、欧州で第2位の規模を誇る14GWのガス火力発電プラントも保有。今後は、脱炭素ロードマップとともに追加で2GWのプラント建設も行う。さらに火力発電については、全てカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)化のロードマップを策定することを宣言した。
【参照ページ】50 billion euros, 50 gigawatts of capacity by 2030: RWE launches investment and growth offensive
【参照ページ】Green steel: Partners to build pioneering direct reduction test plant with hydrogen in Lingen
【画像】RWE
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら