豪包装・容器製造パクト・グループは9月12日、4.2億米ドル(約600億円)のサステナビリティ・リンクローンを締結したと発表した。リンクローンを受けるのは、豪製造業で同社が初。コーディネーターは、ウエストパック銀行、HSBC、オーストラリア・コモンウェルス銀行。
リンクローンでのSPTは、パクト・グループのサステナビリティ目標。「包装・容器製品のリサイクル素材含有率」「リサイクル素材の処理量と流通量の増加」「スコープ1、スコープ2での二酸化炭素排出量削減」「男女間の賃金格差の縮小」を設定した。
包装・容器では、2025年までにプラスチック製品全体でのリサイクル素材含有率を30%にまで引き上げる。パクト・グループは、オーストラリア各地の包装・容器工場に新技術と設備を導入するため、7,600万米ドル(約109億円)を投資。牛乳容器、食品包装、移動式ゴミ箱、産業用包装等のリサイクル率向上を進める。
同社は現在、オーストラリアとニュージーランドでプラスチックリサイクル施設を7つ運営。メルボルンでは、建設中のリサイクル施設が2拠点あり、計画段階の施設も3拠点ある。2025年までは、全12拠点で廃棄プラスチックを年間最大12万tリサイクルできる見込み。
2021年8月には、欧州・アジア飲料大手コカ・コーラ・ユーロパシフィック・パートナーズ(CCEP)、アサヒホールディングス豪州子会社アサヒビバレッジズ、豪廃棄物管理Cleanawayと協働し、豪PETリサイクル工場運営合弁会社サーキュラー・プラスチック・オーストラリアも設立。合弁会社のプラスチック・リサイクル施設では、年間最大2tのポリエチレンテレフタレート(PET)リサイクルが可能。
【参考】【オーストラリア】CCEP、アサヒ、パクトグループ等、合弁でリサイクル工場新設へ(2022年2月7日)
【参考】【オーストラリア】CCEP、アサヒ等4社、PETリサイクルで合弁設立。マテリアルリサイクル(2021年8月27日)
さらに同社は7月、豪小売大手ウールワースと、サーキュラーエコノミー型の包装・容器製造で協働すると発表。再生プラスチック約1.8万tをウールワースのプライベートブランド(PB)商品に活用する。
【参考】【オーストラリア】ウールワースとパクト、廃プラリサイクルで協働。地域循環システム構築(2022年7月29日)
スコープ1、スコープ2での二酸化炭素排出量削減では、2030年までにオーストラリアとニュージーランドでの同排出量を50%削減。リサイクル施設と製造施設での直接排出と、同施設での電力消費での二酸化炭素排出量の削減を進める。
【参照ページ】Pact Group’s Sustainability-Linked Loan a first for Australian Manufacturers
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら