英独立系チーズ大手Wyke Famrsは1月12日、チェダーチーズの人気ブランド「Ivy's Reserve Cheddar」を含む7種類のチーズ商品で、英国規格協会(BSI)のカーボンニュートラル規格「PAS2060」を取得したと発表。PAS2060を取得した世界初のチーズが誕生した。認証審査はカーボントラストが行った。
取得に向けた作業では、まず、米国、英国、フランスで、製品のサプライチェーン全体での排出量を算出。多い排出源を特定した。その上で、削減計画を策定し、酪農家での排出削減もその中に含めた。
同社は、2010年に100%グリーン戦略を開始し、ガスと電気の再生可能エネルギーへの転換を開始。同社の自家発電の太陽光発電と、農場および酪農場から発生する排泄物や廃棄物75,000tを活用したバイオガスを活用し、施設内にはバイオガス火力発電所も完備。現在は、再生可能エネルギー比率が100%となっている。さらに余剰電力分は、売電している。排泄物は、有機肥料としても近隣農家に提供されている。
さらに、酪農飼料のリジェネラティブ農業への転換も実施。酪農家にインセンティブも付けた。同プログラムを通じ、牛乳1l当たりの排出量を英国の平均的な農場よりも20%削減することに成功した。
それでも残る排出量は、PAS2060に準拠する形で、カーボンオフセットを実施。クレジットは、インドネシアの泥炭地保護と、インドの太陽光発電のプロジェクトで創出されたものを使っている。
これらが認められ、カーボントラストからカーボンニュートラル認証を取得した。同社は今後も削減を続け、カーボンオフセットの割合も減らしていく考え。
【参照ページ】Communicating Wyke Farms' cheddar cheese footprint
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