
持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は9月19日、同団体のリジェネラティブ農業促進イニシアチブ「One Planet Business for Biodiversity(OP2B)」が発足した2019年から現在までの5年間の進捗報告書を発表した。
OP2Bは、リジェネラティブ農業の拡大、透明性ある成果ベースの報告、農家の移行リスク軽減に向けた政策提言、作物と食材の多様化等をミッションとし活動している。加盟企業は、マイクロソフト、ネスレ、LVMH、ペプシコ、ロレアル、ユニリーバ、ディアジオ、ケリング、モンデリーズ・インターナショナル、ダノン、ロクシタン、イケア、マース、ロブロー、フィリップス・バン・ヒューゼン(PVH)、DSMフィルメニッヒ等。総時価総額は8,930億米ドル(約127兆円)。
【参考】【国際】ペルノ・リカール、WBCSDとOP2Bに加盟。リジェネラティブ農業等(2024年3月12日)
同イニシアチブでは、「投資を誘致するための測定、報告、会計方法の調和」「農家をサポートするための柔軟な融資や支援及びトランジションファイナンスの拡大」「環境整備とガイドライン統合に向けた官民連携の促進」の3つの戦略を掲げている。
同報告書では、「成果」「目標」「パイロット&ランドスケープアクション」「モニタリングと評価」「トランジションファイナンス」の5つのテーマに設定された合計13のKPIについて評価。ベストプラクティスも掲載した。
OP2B加盟企業の約60%の企業は過去5年間で、36億米ドル(約5,070億円)を投資し、約30万人の農業従事者が関わる合計72件のプログラムを展開。土壌の健康状態の改善、育成コストの削減、生物多様性や異常気象へのレジリエンスの向上等により、農家の利益増につながっていると報告した。
OP2B加盟企業の約47%は、リジェネラティブ農業への積極的な資金提供と、投資額の開示を実施した。すでに390万haの農地でリジェネラティブ農業を実施し、2030年までに英国の面積と同等の1,250万haの農地で展開する計画。
【参照ページ】Press release: Global regenerative agriculture initiative hits major milestones as collaborative efforts accelerate
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