
米証券取引委員会(SEC)は3月12日までに、大手金融機関から提出された株主提案却下申請の大半についての回答を公表。気候変動や先住民族の権利に関する株主提案については却下申請を棄却した。これにより大手金融機関は株主総会での議案化が求められる形となった。
米国では、株主提案に関し、企業業務の細部にまで踏み込んだ「マイクロマネジメント」とSECが判断した場合には、株主提案を却下できる制度「ノーアクション・レター」が設けられている。毎年多くの却下申請がSECには寄せられている。
今年もバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴ、ブラックロック等の上場金融機関を中心に、数多くの却下申請が提出された。SECは、第2次トランプ政権となってから却下ルールの判断基準を変更しており、回答の動向に注目が集まっている。判断基準の変更では、マイクロマネジメントの適用範囲を広く採るとともに、前年に同様の株主提案が提出され大差で否決されている場合には、却下できるとしている。
【参考】【アメリカ】SEC、株主提案基準ルールを修正。株主の権利を再び制限(2025年2月14日)
今回の判断では、ロビー活動に関する方針や支出や、保守派シンクタンクのヘリテージ財団から提出されている顧客の政治や宗教の状況のモニタリングに関する評価レポートの開示、結社の自由や団体交渉権の遵守に関する人権第三者評価レポートの開示に関しては、却下した。
一方、ニューヨーク市財務長官が提出したクリーンエネルギー融資比率「エネルギー・ファイナンス・レシオ」の開示や、企業方針とロビー活動団体への献金の整合性分析報告、先住民族の権利に関する人権関連の株主提案については却下申請を棄却した。
エネルギー・ファイナンス・レシオの開示の却下申請は、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、ウェルズ・ファーゴから出ていたが、棄却された形となった。理由としては、JPモルガン・チェースがすでに開示しており、マイクロマネジメントには当たらないとした。
【参照ページ】2024-2025 No-Action Responses Issued Under Exchange Act Rule 14a-8
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