
経済産業省は4月7日、イノベーション創出や国際競争力を高める企業向けに、業価値向上につながるダイバーシティ経営の考え方や、具体的アクションをまとめた「企業の競争力強化のためのダイバーシティ経営(ダイバーシティレポート)」を公表した。取締役、経営陣、ダイバーシティ経営実務担当者を主な読者として想定している。
同レポートは、ダイバーシティ経営が、差別の排除や人権尊重に基づく基本的な対応や、女性活躍推進法等の法令遵守の側面だけでなく、企業価値向上につなげることを主眼に作成された。
同レポートでは、グローバルな経営環境や労働市場の供給構造が大きく変化する中で、多様な人材が十分に活躍することができない同質性の高い組織は、変化に対する柔軟な対応力に乏しく、中長期的な競争環境下を勝ち抜くにはリスクが大きく、チャンスを狭める可能性もあると指摘した。
企業価値につなげるためには、「多様性をいかすマネジメント」が、取締役会と社長・CEOら経営陣双方にとっての重要テーマという認識が深悦とし、そのためには、取締役会自体に知・経験のダイバーシティがあること、社内の特定の論理に縛られない柔軟性を保ちつつ組織の多様性を活かそうとするマインドセットが必要とした。
さらに、同レポートの特徴として、性別、年齢、障害の有無、国籍等のダイバーシティのみに着目するのではなく、経営戦略実現に必要な知・経験に着目させようとしている点も大きな特徴となっている。
進め方としては、企業を取り巻く事業環境や事業構造というマクロ環境を踏まえた上で、企業の「パーパス」に照らし、経営戦略実現に必要な知・経験を持つ人材のDEIを設計していくべきとした。
また、「海外でDEIに関して様々な議論が起こっているが、本レポートで取り上げるように、日本企業にとって競争力強化のために多様性推進が重要であることは変わりない」と言及し、米国で反DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)政治運動が発生していることを念頭に置きつつ、日本企業にとってはDEIは引き続き重要とのメッセージを発したとみられる。
競争力強化のためのダイバーシティ経営の先進事例としては、アステラス製薬、オムロン、日立製作所の3社を、アクション関連では、さらに、武田薬品工業、三井物産、メルカリの事例を紹介した。
同省はさらに、2018年に発行した「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」を改訂し、「企業に求められる具体的アクション」に名称も変更。今回のレポートの内容を反映させた。
【参考】【日本】経済産業省、「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」を改訂。取締役会ダイバーシティ盛り込む(2018年6月14日)
【参照ページ】企業の競争力強化のためのダイバーシティ経営(ダイバーシティレポート)を公表しました
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