
欧州委員会は4月15日、森林破壊・森林劣化規則(EUDR)の簡素化内容を発表した。同規則の改正はせず、同規則の範囲内でルールを明確にし、企業の負担を軽減した。
同規則は、パーム油、牛(牛肉・牛皮革等)、木材(紙パルプ含む)、コーヒー、カカオ、ゴム、大豆及びそれらの関連製品を、EU市場に流通、提供、輸出する全事業者、貿易業者に対し、原材料の生産地までトレースするデューデリジェンスの実施を義務化するもの。義務化の適用対象は、EU市場に対象7品目を最初に流通、提供、輸出する事業者(オペレーター)と、すでにEU市場で流通している対象7品目を取り扱う流通事業者(トレーダー)。
適用時期に関しては、当初は、大企業が2024年12月30日、中小企業のトレーダーは2025年6月30日だったが、2024年12月23日に同規則が改正され、適用が1年延期。大企業が2025年12月30日、中小企業のトレーダーは2026年6月30日となっている。
【参考】【EU】EU理事会と欧州議会、EUDRの適用1年延期で政治的合意。デューデリ実務も簡素化(2024年12月4日)
【参考】【EU】欧州委、EUDRの適用1年延期を提案。「低リスク国」も大半に。実効性確保へ(2024年10月7日)
今回の簡素化指針では、まず、大企業は、以前にEU市場に流通していた商品を再輸入する際に、既存のデューデリジェンス声明を再利用できることが明確となった。また、EUに拠点を置く認定代理人は、オペレーターやトレーダーに代わってデューデリジェンス声明を提出できることも明確となった。さらに、企業は、EU市場に持ち込まれる出荷品やバッチ毎ではなく、デューデリジェンス声明を年次で提出することも認められるようになった。
デューデリジェンスが実施されたことを「確認する」ことの定義が明確化され、サプライヤーからデューデリジェンス声明の参照番号を収集し、当該参照番号を自社のデューデリジェンス声明に使用することが認められるようになった。
同簡素化により、企業に提出が義務化されているデューデリジェンス声明の作成本数が大幅に減り、企業負担は約30%軽減される模様。欧州委員会は、これにより、ユーザーにとって、指定されたITシステムへのデータ登録が容易かつ効率的になったと伝えた。さらに今回の簡素化内容については、欧州委員会の委託法令によって法文化する考え。
また、欧州委員会が「低リスク」と判断した国からの輸入に対しては、リスク評価義務が原則免除される。また、「低リスク」国リスト「国別分類(国別ベンチマーク制度)」の策定は、現在最終調整段階にあり、EU加盟国との協議を経、2025年6月30日までに採択される予定。
【参照ページ】Commission takes action to simplify the implementation of the EU Deforestation Regulation
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