
フィンランド発電大手フォータム傘下のフォータム・バッテリー・リサイクルは5月14日、米Vianodeと協力し、使用済みEVバッテリーから回収した黒鉛をリサイクルする分野で覚書を締結したと発表した。
黒鉛は、リチウムイオンバッテリーで負極材料として使用され、重量比で最大の構成要素を占めており、EV1台当たり約70kgに相当する。EVバッテリーに使用される黒鉛のほとんどは人工黒鉛で、その約90%は中国から輸入されている。
EV普及が進んでいる欧州では、2030年までに、第一世代のEVが買い替え時期を迎える。また、EUの欧州バッテリー規則でも、EVバッテリーのリサイクル率向上と新バッテリーへの再生材料使用を義務付けているため、今後欧州ではバッテリーリサイクルが大幅に増加するとみられている。
フォータム・バッテリー・リサイクルは、フィンランドのハルヤヴァルタに、欧州最大のクローズドループ湿式精錬バッテリーリサイクル工場を持ちり、欧州委員会の重要原材料規則案の戦略的プロジェクトにも認定されている。
【参考】【EU】EU理事会と欧州議会、重要原材料規則案で政治的合意。大企業にもリスク評価義務(2023年11月14日)
Vianodeは欧州と北米でEVバッテリー向けの黒鉛を提供。ノルウェーのヘロヤ工場では、再生素材を活用しつつ、工場での再生可能エネルギー活用や省エネを徹底し、黒鉛1kg当たりの温室効果ガス排出量を現在の市場平均の20kgから1.9kgに削減。さらに2030年までに1kgにまで減らし、年間EV300万台分の供給体制構築を目指している。
今回の協業では、フォータム・バッテリー・リサイクルのハルヤヴァルタ工場で、高品質の再生黒鉛濃縮物を生産。これをVianodeがリチウムイオンバッテリーの負極材料に加工し、量産する。また、先進バッテリー部品におけるリサイクル黒鉛の性能を評価し、性能向上させるアクションでも協働する。
【参照ページ】Fortum Battery Recycling and Vianode join forces to recycle graphite from end-of-life EV batteries
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