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【イギリス】エディンバラ大等、廃PETからパーキンソン病治療薬製造。微生物変換

【イギリス】エディンバラ大等、廃PETからパーキンソン病治療薬製造。微生物変換 2

 英エディンバラ大学等の研究チームは3月16日、工業系廃PETと使用済みペットボトルをパーキンソン病治療薬レボドパ(L-DOPA)へと微生物変換する手法を開発したと発表した。研究成果は学術誌「Nature Sustainability」に掲載された。

 同研究チームはすでに、PETのモノマーであるテレフタル酸(TPA)からレボドパを合成する経路を設計していたが、途中生成物であるプロトカテク酸(PCA)による反応阻害や、基質取込みの非効率性が課題となっていた。そこで今回、TPA輸送体の導入に加え、代謝経路を2種類の大腸菌株に分担させることで、反応を改善することに成功した。

 最適化した2菌株系では、TPAからレボドパへのワンポット変換で1L当たり0.68g、全体転換率69%を達成。さらに、ホットスタンピング箔由来の工業PET廃棄物を原料とした2段階反応では、モル濃度25.3mM(5.0g/L)の84%転換でレボドパを得て、固体として単離した。同プロセスが温和な水系条件下で作動し、高い生成量を示した。

 また、使用済みペットボトルや工業用廃PETをアルカリ分解して得たTPA含有原料でも反応を検証。ボトル由来ではモル濃度2.0mMの49%転換、スタンピング箔由来ではモル濃度2.3mMの55%転換でレボドパを生成した。加えて、PET包装フィルムを酵素分解して得たTPAからもモル濃度4.64mMのレボドパを生成した。使用済みペットボトルで収率が下がった要因としては、残留可塑剤を含む低品位PETの影響を挙げた。

 環境面では、TPAからカテコールへの変換時に放出される二酸化炭素を、微細藻類クラミドモナス・レインハルディティが光合成で再吸収できるかも予備的に検証。12時間以内に藻類培養系で二酸化炭素が検出限界未満まで低下し、藻類の増殖促進も確認された。但し、同検証は概念実証段階であり、プロセス全体のカーボンニュートラル化への寄与を判断するには、さらなる定量評価とシステムレベルの検証が必要とした。

 さらに、研究チームは、同技術単独で世界の廃プラスチック問題の解決策になるとは位置付けていない。今後の実用化には、発酵液からの直接回収の高度化、可塑剤など汚染物質が最終製品に残っていないことの確認、抗生物質選択に依存しない系への改良等が必要と分析した。

【参照ページ】Microbial upcycling of plastic waste to levodopa

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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