欧州委員会は11月10日、域内人材のスキル開発戦略「Pact for Skills」を発表した。第1弾として、自動車、マイクロエレクトロニクス、航空宇宙防衛産業については具体的な支援策を発表した。
同戦略は、新型コロナウイルス・パンデミックによる打撃からの回復や、グリーン及びデジタルを通じた欧州グリーンディール戦略での産業転換に向け、必要なスキルを幅広く従事者に提供していくことを目的としている。内容としては、既存スキルの価値を最大限に引き伸ばすための「アップスキル」と、新たなスキルを獲得する「リスキル」の双方を展開する。
スキル開発の機会は、個別の企業、業界団体、地域機関等の単位で参加可能。研修では、重要指針として「生涯学習の促進」「強固なスキルパートナーシップの構築」「スキル需給と期待スキル需要のモニタリング」「ジェンダー平等や機会均等のための差別禁止」の4つを憲章とし、「Europass」「Skills Panorama」「EURES」等の公的雇用機関のチャネルを通じて研修を提供。個別の研修については提供機関も募る。
今回、第一弾として、自動車、マイクロエレクトロニクス、航空宇宙防衛産業の3分野については、具体的な政策目標を発表した。自動車では、毎年全産業従事者の5%に相当する70万人のアップスキルを実施し、予算としても70億ユーロ(約8,900億円)を用意。
マイクロエレクトロニクスでは、2025年までの5年間で、欧州の電気電子業界のうち25万人の従事者と学生にアップスキルとリスキルの機会を提供。予算規模は20億ユーロ(約2,500億円)。航空宇宙・防衛では、毎年、全産業従事者の6%に相当する20万人にアップスキル研修を、30万人にリスキル研修を実施し、予算としては今後10年間で10億ユーロ(約1,300億円)を用意する。
【参照ページ】The Pact for Skills: mobilising all partners to invest in skills
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