持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)は11月6日、自然を軸としたソリューション(NbS)での気候変動緩和に関する企業アクションと役割を詳説したレポートを発表した。
同レポートは、自然気候ソリューション(NCS)の定義として、NbSを通じ、気候変動と生物多様性の双方を解決しながら、気候変動緩和を実現するソリューションと定義。すでに9月、経営陣向けに概説ガイドを公表していたが、今回は専門的な内容も含め、メリット、手法、市場規模等をまとめた。
【参考】【国際】世界経済フォーラムとWBCSD、NCS領域への投資拡大で経営陣向けガイド発行(2022年10月11日)
同レポートでは、国連が同時に解決することを提唱している気候変動、自然、公平性(エクイティ)の3つを同時に達成する観点から、自然を軸としたソリューション(NbS)が重視されるという結論を導き出している。また、業種毎に追求できるNbSの形は多様とし、各々の業種でNbSの活用方法を検討していく必要があるとした。
その上で、企業アクションの4つのステップとして、「NbSを企業の基本戦略に組み込み目標とビジネスモデルの整合性を図る」「企業内外の質の高いNbS活動を支援する」「NbS活動の利用と開示の透明性を高める」「NbSに関わる活動の中で気候変動、自然、公平性の3つのテーマがを確実に考慮する」を提示した。
さらに今回、WBCSDは、気候変動に対応するためのNCSの役割に関する4つのテクニカルレポートも発表。カーボンニュートラルを実現する上でのNCSの役割、自社のバリューチェーンそのものへの投資でNCS分野に投資する「カーボンインセット」の定義、NCS型のカーボンクレジットの品質基準、NCSの中核的ベネフィットの4つについて細かく説明している。
【参照ページ】New insights on Nature-based Solutions: Scaling up strategies for Net Zero, Nature Positive and addressing Inequality
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