世界経済フォーラム(WEF)と持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が運営する自然を軸としたソリューション(NbS)促進イニシアチブ「自然気候ソリューション(NCS)アライアンス」は9月21日、企業経営陣向けの意思決定ガイドを発行した。NbSを通じて気候変動と生物多様性の双方を解決することのメリット、手法、市場規模等をまとめた。
【参考】【国際】世界経済フォーラムとWBCSD、自然環境ソリューション(NCS)クレジット提唱(2021年7月16日)
同ガイドは、企業経営陣に対し、気候変動のみを視野に入れたカーボンクレジットではなく、生物多様性までを視野に入れた自然気候ソリューション(NCS)クレジットを購入することを推奨。その上で、実践的な要点をまとめた。作成ではリスクコンサルティング世界大手ERMが支援した。
NCSクレジットの購入では、2021年のボランタリーカーボン市場の規模は前年から4倍にまで拡大し、そのうち多くは林業・土地利用セクター(FOLU)のプロジェクトで創出されたもの。すなわちカーボンクレジットのうちNCSクレジットが大きく貢献していることがわかる。ただし、実際にはNCSでのクレジットの創出ポテンシャルは大きく、企業経営陣はその可能性を理解すべきとした。
さらに、クレジット購入以外でも、自社のバリューチェーンそのものへの投資でNCS分野に投資することを検討すべきとした。これはオフセットと区別するため「インセット」と呼ばれており、企業自身のバリューチェーンのレジリエンスや競争力を強化することにもつながる。
【参照ページ】Natural Climate Solutions Alliance (NCSA) recommends annual unabated emissions compensation for businesses
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