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【アメリカ】Internet of Things(モノのインターネット)はサステナビリティに貢献するか? 2015/02/03 最新ニュース

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今、世界全体を急激に変えつつあるInternet of Things(モノのインターネット、以下IoT)の普及は、サステナビリティにどのような影響をもたらすのだろうか?

Sustainable BrandsのシニアライターMike Hower氏が先月、”As ‘Internet of Things’ Grows, So Do E-waste Concerns”と題して興味深い記事を投稿している。

同氏が記事の中で紹介しているGartner社の調査によれば、2020年までにIoTは1.9兆USドルの経済価値を生み出し、2020年には300億台以上の端末がインターネットに接続され、利用されると予測されている。

IoTの普及により家電や家具、自動車など様々な「モノ」がインターネットに接続されることで、製品の提供者や利用者はエネルギーの稼働状況などをリアルタイムで把握・制御できるようになり、エネルギー効率化や省エネにより大幅な環境負荷軽減、コスト削減が実現できると期待されている。

実際に、IT業界大手のAT&TとCarbon War Roomによる報告書”Machine-to-Machine Technologies: Unlocking the Potential of a $1 Trillion Industry,
”によれば、M2M(Machine-to-Machine)技術の普及により2020年までに温室効果ガスは91億トン(2011年の排出量の18.6%に相当)まで削減できると予測されており、IoTのサステナビリティへの貢献は大きいと考えられる。

一方で、IoTの進展は新たなサステナビリティ課題に対する懸念も生んでいる。それが、電子廃棄物(E-Waste)の増加だ。IoT技術が内蔵されている製品の多くはリサイクルが難しく、そのまま電子廃棄物として廃棄せざるを得ないという現状があるのだ。電子廃棄物の削減に取り組んでいる国際イニシアチブのStEP(The Stopping the E-waste Problem)の調査によれば、2013年には世界で4890万トンの電子廃棄物が生まれ(1人当たり7㎏に相当)、2017年までに年間の電子廃棄物の量は更に33%増加し、6540万トンに達するという。

スマートフォンやタブレットなどデジタル端末の爆発的な普及は多くの人々に情報や教育など新たな機会へのアクセスを提供した一方で、多くの環境負荷を生み出してもいる。既にAppleやHPなどをはじめ、大手IT企業の多くは製品リサイクルなどを通じて電子機器のサステナビリティ向上に取り組んでいるものの、IoTの進展が電子廃棄物増加の更なるドライバーとなる可能性は否めない。

電子廃棄物の削減に向けた取り組みは、最終的には消費者の購買行動に帰着する。消費者である我々が、企業や製品を選択する際に、環境に優しいデザインやリサイクル、エネルギー効率化などの要素を考慮した購買意思決定を行うことも重要だ。今後のIT企業らによる更なる技術開発に期待すると同時に、ITの利便性を享受する消費者にも行動が求められている。

【参考サイト】As ‘Internet of Things’ Grows, So Do E-waste Concerns
【参考サイト】Gartner Says Personal Worlds and the Internet of Everything Are Colliding to Create New Markets
【参考サイト】E-waste to reach 65.4 million tonnes annually by 2017 according to StEP
【レポートダウンロード】Machine-to-Machine Technologies: Unlocking the Potential of a $1 Trillion Industry,

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