Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【EU】EU-ETSの炭素排出枠価格は2020年に40ユーロまで上昇。カーボントラッカー予測

 英シンクタンクのカーボントラッカーは8月21日、二酸化炭素排出量取引市場(EU-ETS)における炭素排出枠(EUA)価格が、2017年5月から310%上昇したと発表した。今年開始時点と比べても120%上昇し、現在1t当たり18ユーロ。カーボントラッカーは、2020年には40ユーロまで上がると見通した。

 EUA価格が上昇している背景には、2019年1月から導入予定の「市場安定化リザーブ(MSR)」がある。MSRは、EUA価格を操作するため、中央当局が市場からEUAを吸収したり放出したりするもので、昨年導入する方針が決定した。2017年のEUA価格は4米ドルから8米ドルと低水準を推移。欧州委員会は、市場余剰分のEUAの25%をMSRとして吸収し、さらに2014年から2016年までの余剰分9億tもMSRとして吸収する方針をすでに決定している。そのため、現在はまだ導入前だが、すでに市場が反応し、価格が上昇した。

 カーボントラッカーは、市場で流通するEUA量を、2018年で17億t、2023年で7.5億t、2030年で6億tと試算。価格は、2019年に35ユーロ/t、2020年から2021年は40ユーロ/tまで上がると算出した。

 またカーボントラッカーは、EUA価格の上昇に伴い、企業の排出量抑制に拍車がかかると推定。2019年から2023年までの5年間で4億tの二酸化炭素排出量が削減されるとした。削減の内訳は、燃料が石炭から天然ガスに変わるエネルギー転換が3分の2、省エネが3分の1と算出した。

【参照ページ】Carbon Countdown: Prices and Politics in the EU-ETS

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。