英環境・食糧・農村地域省は1月30日、包括的な環境規制法となる「環境法」の法案を発表した。同法案は2018年12月に骨子を公表しており、その後検討を進めていた。
【参考】【イギリス】政府、環境法案を発表。合意なきEU離脱にも備え、環境分野の行政体制を再構築(2018年12月24日)
今回の新法では、新たに「環境保護室(OEP)」を設置。政府の環境政策を独立的かつ総合的に判断し、政府と英国議会の双方に対して環境法規制の監督、評価、諮問を行う。EU加盟中は、英国の環境政策が当初の計画にとって適切なものになっているかについてはEUがチェックしていたが、今後は、OEPが環境計画達成のための政策評価を実施していくことになる。必要な場合には、行政官庁に対し強制措置を発動することもできる。英国では、2050年までの二酸化炭素排出量ネットゼロ(カーボンニュートラル)が法定目標となっているため、それも対象となる。
また、廃棄物マネジメントを強化するため、汚れたプラスチック廃棄物を発展途上国に輸出する権限を政府に付与する。これにより、プラスチック廃棄を国内でリサイクルする方向へと大きく舵を切る。
欧州の都市部で問題が大きくなっている大気汚染でも、政府に対し、野心的な大気汚染の削減目標設定を義務化する。中央政府だけでなく地方政府に対しても大気汚染の責任を明確にする。また、大気汚染基準を満たさない自動車や機械をメーカーにリコールさせることができる権限も政府に付与する。
【参照ページ】Environment Bill sets out vision for a greener future
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