【中国】政府、1月1日から全ての固形廃棄物を全面輸入禁止。高品質な金属廃棄物は一部例外扱い

　中国生態環境部が2020年11月24日に公布した「固体廃棄物の全面輸入禁止関連事項に関する公告」が、1月1日に施行された。これにより、固形廃棄物の中国国内への輸入は一切禁止される。既発行の輸入許可証も自動的に失効した。

　同措置は、2020年4月29日に全国人民代表大会常任委員会で採択され、同9月1日に施行された「固形廃棄物汚染環境防治法」に基づくもの。入境前に税関の特別監視区域や関税監視場に残っている固形廃棄物に関しては、国内の規則に基づいて処理をし、輸入の許可はしない。今後輸入しようとした者に対しては、刑法処分の対象となり、罰金を科される可能性もある。

　アルミウム、銅、黄銅のリサイクル原料としての廃棄物に関しては、同公告の対象から除外される。生態環境部は2020年10月19日に「再生黄銅原料・再生銅原料・再生鋳造アルミニウム合金原料の輸入管理規範化に関する公告」を発令しており、2020年11月1日に施行。国家基準に適合する高品質の廃棄物であれば、「固形廃棄物」扱いから除外し、引き続き自由に輸入が可能。

　リサイクル鉄原料についても同様の例外措置が採られている。国家市場監督管理総局は2020年12月14日、再生鋼鉄原料の新たな国家基準（GB/T 39733-2020）を決定。1月1日から施行された。それに伴い生態環境部も12月30日に、同基準に適合する高品質の鉄廃棄物であれば、「固形廃棄物」扱いから除外する通知を発令している。これにより引き続き自由に輸入が可能となる。

【参考】【中国】政府、金属スクラップ含む固体廃棄物の輸入を2021年から全面禁止。例外措置も認めず（2020年7月14日）

【参照ページ】关于全面禁止进口固体废物有关事项的公告
【参照ページ】关于规范再生黄铜原料、再生铜原料和再生铸造铝合金原料进口管理有关事项的公告
【参照ページ】《再生钢铁原料》国家标准正式发布
【参照ページ】关于规范再生钢铁原料进口管理有关事项的公告

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所