【日本】神戸市と16社、日用品の詰替え用パック回収開始。市内75店舗。マテリアルリサイクル

　神戸市と小売・日用品メーカー・リサイクル事業者16社は9月29日、市内75店舗に消費財のプラスチック製詰替え用パックの回収ボックスを設置すると発表した。マテリアルリサイクルを行い、再生プラスチックを生産する。自治体と小売の大規模なパートナーシップは今回が日本初。回収は10月1日から開始した。

　日本では、2022年4月からプラスチックの回収・リサイクルを自治体と企業等の連携して強化することも規定されている「プラスチック資源循環促進法」が施行される。神戸市は、施行に先駆け、アクションを開始する。

　発足時の参加事業者は、小売企業では、コープこうべ、ウエルシア薬局、ダイエー、光洋の4社。メーカーからは、P&G、ユニリーバ、花王、ライオン、コーセー、ミルボン、牛乳石鹸共進社、サラヤ、小林製薬、アース製薬。リサイクル事業者は、アミタ、大栄環境。また経済産業省の主導で発足したクリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス（CLOMA）も協力する。

　同スキームでは、参加する小売企業4社の市内75店舗で、年間初年度5t、最終的には10tの回収を目指す。店舗への商品配送時に回収することで、輸送の負荷も減らす。回収後は、再生素材として詰替え用パックを生産。神戸市内店舗での実証販売を目指す。

　回収対象は、洗剤、シャンプー、食器用洗剤、日用品の詰め替えパック。メーカーは不問。但し、自宅でパックを洗って乾かす手間がかかる。回収に協すると、詰め替えパック1枚につき、神戸市公式アプリ「イイことぐるぐる」ポイントが50ポイント（5円相当）付与される。

　プラスチック回収では、事前洗浄が不要なフローでリサイクルできるケミカルリサイクル技術が発達してきており、日本でもマテリアルリサイクルとケミカルリサイクルの使い分けが重要となってきている。

【参照ページ】神戸市・小売・日用品メーカー・リサイクラーが協働でつめかえパックの「水平リサイクル」を目指して、全国に先駆けたプロジェクトを開始

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所