食品世界大手スイスのネスレは2月9日、カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成とリジェネラティブ農業への転換に向け、最も有望な農業技術を特定するため、スイスのローザンヌにある拠点に「ネスレ農業科学研究所」を設立すると発表した。
同社はこれまで、「ネスレ・ココア・プラン」や「ネスカフェ・プラン」等の持続可能なカカオ、コーヒー調達や、高収量で干ばつや病気に強いコーヒー品種の開発、植物由来の代替たんぱく質の提供等、農業科学に基づくアクションを展開。今回設立の研究所は、同アクションや専門的知見を基盤にしている。
【参考】【国際】ネスレ、児童労働撲滅に向けカカオ農家に現金給付。サステナビリティ指標で追加支給も(2022年1月30日)
設立する研究所では、植物科学、酪農畜産、農業システム科学の分野を強化。社内外のパートナーと協働し、代替プロテイン、リジェネラティブ農業、食品廃棄物のアップサイクル、栄養科学に資する科学的根拠に基づくソリューションの開発を行う。
また、酪農での二酸化炭素排出量削減、リジェネラティブ農業の開発、生物多様性と土壌の健康改善も加速。農業バリューチェーンでの栄養損失と食品廃棄削減も進める。同社はすでに年間で17億スイスフラン(約2,100億円)をR&Dに投じており、世界23拠点で4,000人以上の研究者を抱える。
【参照ページ】Nestlé strengthens agricultural science expertise with new research institute
【画像】Nestlé
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