欧州委員会は5月11日、新たな戦略「子どものためのよりよいインターネット(BIK+)」を採択した。インターネットの悪影響をから子供を保護するルールを強化する。
欧州委員会は、2012年に「子どものためのよりよいインターネットのための欧州戦略」を採択。2021年3月には同戦略の改定を提案し、今回採択された形。
今回の新戦略は3つの施策が柱となっている。
まず、有害で違法なオンラインコンテンツ、行為、リスクからの保護。年齢に応じたデジタル環境を構築できるようにする。そのため、2023年までに、年齢確認のために計画されている「欧州デジタル・アイデンティティ・ウォレット」の利用方法を確立し、違法・有害コンテンツの迅速な報告を受け付けられるようにする。さらに、単一のサイバーいじめの相談窓口も創設する。2024年までにオンラインでの年齢確認に関する欧州標準も定める。
次に、メディアリテラシーの強化。子供だけでなく、教師、保護者を対象とした教育モジュールを提供する。また、社会的支援が必要な世帯に対しては、スキル育成のためのデジタルデバイドへの対処も講じる。
3つ目は、デジタル環境の在り方検討に関し、子供の声の尊重。2年毎に子供主導の政策評価を実施するとともに、経験が豊富な子供が、他の子供の機会やリスクを伝えていく制度も整備する。
今回発表の戦略は、デジタルサービス法(DSA)制定に向けた政治合意を受けたもの。DSAでは、未成年者向けにターゲット広告を出稿することを禁止する内容を盛り込んでいる。
【参考】【EU】EU理事会と欧州議会、デジタル市場法の制定で政治合意。ゲートキーパーの義務と禁止事項(2022年3月27日)
【参照ページ】New EU strategy to protect and empower children in the online world
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