英食品関連大手38社と英農業業界団体の農業産業連盟(AIC)は11月17日、英国で使用する飼料大豆で、森林破壊を伴わないことを保証するために協働すると発表した。今回の発表は、2025年までに大豆サプライチェーン上での森林破壊・生態系破壊の削減を進めるイニシアチブ「英国大豆マニフェスト(UK Soy Manifesto)」の1周年イベントで発表した。
【参考】【イギリス】食品・小売27社、英国大豆マニフェストに署名。大豆サプライチェーンの森林・生態系破壊防止(2021年11月23日)
同アクションに参画した38社は、いずれも英国大豆マニフェストの署名企業。マクドナルド英国・アイルランド法人、ダノン英国・アイルランド法人、KFCコーポレーション英国・アイルランド法人、テスコ、セインズベリー、モリソンズ、ナンドス、マークス&スペンサー、ウェイトローズ、Co-op(コープ)、グレッグス、Aldi、Lidl、ダニッシュ・クラウン、オカド、2 Sisters Food Group、ABP UK、Avara Foods、Bakkavör、Compleat Food、Cranswick、Dew Valley Foods、Dunbia、Foyle Food Group、Greencore Group、Gressingham Foods、ヒルトン・フード・グループ、アイスランド・フーズ、Kepak Group、Lyons Seafoods、Moy Park、Müller、Oscar Mayer、Pilgrim’s UK、Princes Group、Seafresh、Samworth Brothers、Yorkshire Farmhouse Eggs。
38社とAICは、英国の輸入大豆に関する四半期毎の森林破壊リスクレジスターを作成し、森林破壊・転換のない大豆輸入の進捗モニタリングを実施。専門家の支援を受け、サプライチェーン横断的なガバナンスグループが、リスクと責任を共有する共同移行計画の策定も進める。移行計画では、英国の食肉・乳製品関連企業が、森林破壊や土地転換のない大豆を調達し、基準への準拠を保証する実用的で強固な仕組みの構築を重要な要素として記載する。
AICは、独立した第三者機関が検証した英国向けの新たな森林破壊・転換防止(vDCF)基準の開発にもコミット。森林破壊や土地転換のない大豆使用への移行について、署名企業の野心的なアクションを促す。
また署名企業は、世界の大豆市場に対し、持続可能な生産を促進するための財政的インセンティブ提供と技術的支援を要請。テスコ、セインズベリー、ウェイトローズ等では、ブラジルでの森林破壊や土地転換を伴わない大豆栽培(DCF)にコミットする農家に対し、金銭的インセンティブを与える1,100万米ドル(約15億円)の責任あるコモディティ・ファシリティ(RCF)の提供も行っている。
英国大豆マニフェスト(UK Soy Manifesto)は、フランス大豆マニフェスト(French Soy Manifesto)とも整合をとり、業界で要請の高まるサプライチェーン全体からの森林破壊と生態系破壊の根絶を進める。2023年4月には、国別大豆プロファイルも公開予定。
【参照ページ】UK food industry unites to ensure all soy is deforestation and conversion free in landmark agreement
【画像】Tesco
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