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【国際】WHO、人工甘味料アスパルテームに発がん性ありと判断か。7月14日に評価結果公表

 世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は6月29日、人工甘味料アスパルテームに関する潜在的な発がん性評価を実施した。評価結果は7月14日に学術誌Lancet Oncologyに掲載されるが、一部報道では「発がん性あり」と判定されたとの情報が出ている。

 それを受け、国連食糧農業機関(FAO)とWHOの合同食品添加物専門家委員会(JECFA)は同日、アスパルテームの許容一日摂取量及び食事暴露評価の見直しを含む、アスパルテームのリスク評価をアップデートした。見直し結果も7月14日にWHOのウェブサイトで公表される。

 今回の発がん性に関する評価内容は、IARCのモノグラフ会合で決定。オブザーバーを含む全てのIARCモノグラフ会合参加者は、7月14日の情報解禁まで、会合やその結果に関する全ての情報について秘密保持契約を締結しており、現状ではリーク情報のみが出てきている。

 WHOによると、アスパルテームは、1980年代から一般的に使用されている人工甘味料。アスパラギン酸とフェニルアラニンから作られるアミノ酸で、コカ・コーラの「コカ・コーラ・ゼロ」にもアセスルファムK等とともに低カロリーの人工甘味料として使われていると言われている。

 アスパルテームは、1981年には、WHO/FAO食品添加物合同専門家委員会(JECFA)が健康影響を発表している。日本でも、当時の厚生省が1983年8月、食品添加物として安全性を評価し、日本での使用が認可されている。しかし、がん危険性特定プログラムであるIARCモノグラフが、アスパルテームを評価したことは今回が初。背景には、新たな発がん性に関する研究結果が出たことから、IARCモノグラフとJECFAの双方で、評価優先順位が高いと判定された。IARCモノグラフの評価作業は2023年6月6日から13日、JECFAのリスク評価は6月27日から7月6日に予定されていた。

 WHOは5月、アスパルテームを含む人工甘味料の使用に関するガイダンスを発行。長期的な体重管理に有効かどうか、あるいは一日摂取許容量(ADI)内の習慣的な摂取量で他の長期的な健康影響につながるかどうかについては、明確なコンセンサスが得られていないと指摘していた。

【参考】【国際】WHO、非糖類甘味料の非推奨を勧告。英国栄養財団は使用継続を推奨(2023年5月31日)

【参照ページ】Update on IARC Monographs Meeting 134

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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