世界保健機関(WHO)は12月5日、各国でのアルコール飲料や砂糖入り甘味飲料(SSB)等の不健康な製品への税率が低すぎることを示すデータを発表。全てのSSBとアルコール飲料に物品税を課すべきと勧告した。
WHOは近年、不健康な製品として、たばこ、アルコール飲料、砂糖入り甘味飲料(SSB)の3つを標的にしている。WHOは2021年にたばこを対象とした課税マニュアルを、2022年にはSSBを対象とした課税マニュアルを発表。今回、アルコール飲料を対象とした課税マニュアルを新たに発表した。
アルコール飲料については、WHOによると、世界全体で毎年260万人が飲酒により死亡し、800万人以上が不健康な食事により死亡している。同様にSSBは生活習慣病の原因になっていることを問題視している。
現在、SSBになんらか課税している国は108ヶ国。だが、世界平均では、SSBへの物品税税率はわずか6.6%となっており、WHOは低すぎるとみている。アルコール飲料では、148カ国以上が国レベルでアルコール飲料に物品税を適用しているが、ワインについては欧州を中心に22カ国以上が物品税を免除している。世界平均では、最も売れているブランドのビールの価格に占める物品税税率は17.2%。最も売れている蒸留酒ブランドでは税率が26.5%だった。
2017年の調査によると、アルコール価格を物品税により50%引き上げると、50年間で2,100万人以上の死亡を回避し、約17兆米ドルの経済効果をもたらすという。
【参照ページ】WHO calls on countries to increase taxes on alcohol and sugary sweetened beverages
【参照ページ】WHO technical manual on alcohol tax policy and administration
【参照ページ】WHO manual on sugar-sweetened beverage taxation policies to promote healthy diets
【参照ページ】WHO technical manual on tobacco tax policy and administration
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