
化学世界大手米ダウは5月16日、2020年に策定した「気候保護ターゲット」を拡大し、水と生態系に関する中長期目標を設定したと発表した。
【参考】【アメリカ】ダウ、新サステナビリティ目標設定。CO2削減とサーキュラーエコノミーが柱(2020年6月24日)
同社が2020年に策定した気候変動目標では、2030年までに年間二酸化炭素排出量を2020年比15%減に相当する500万tを毎年削減、2050年までにスコープ3を含めたカーボンニュートラルの実現を掲げている。
今回発表した新目標は3つ。まず、2030年までに水への依存が大きい事業所上位20ヶ所でウォーター・スチュワードシップ計画を策定。さらにそのうち10ヶ所では、ウォーター・レジリエンスも確保する。同社は、冷却プロセスで多くの水を使用している。
2つ目は、ウォーター・スチュワードシップ計画を策定する対象事業所を2035年までに全ての事業所に拡大する。
3つ目は、2050年までに生態系50,000エーカーを保護するためにパートナーシップを構築し、特に水への依存度の大きい20生息地では、ウォーター・レジリエントを確保する。
今回の目標は、気候変動適応とも結びつけ、同社事業所や周辺生息地を旱魃や洪水に強い状況を確立することも意図している。また、同社の事業戦略とも統合し、水及び生態系にポジティブな影響を与えるソリューションを開発するためのR&Dの展開、サプライヤーとの協働、環境フットプリントデータに基づく科学的なマネジメントの3つに重点を置いた。
同社は、2025年度の報告から、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)に基づく目標と進捗状況の報告を行うことにコミットしている。
【参照ページ】Dow announces targets to conserve water and nature
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