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【国際】UNEP FI、G20作業部会に提言。生態系含めた移行計画の企業開示や中小企業開示ルールも

 国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)は8月20日、G20サステナブルファイナンス作業部会(G20 SFWG)に対し、7月に提出した3つの提言レポートを公表した。2024年のG20サミットは11月にブラジルのリオデジャネイロで開催されることになっており、それに向け、UNEP FIとしての提言をまとめた形。

 同レポートでは、G20が世界に与える影響として、世界経済の85%、温室効果ガス排出量の76%を占めており、カーボンニュートラルとネイチャーポジティブの双方の観点から重要な立場にあると認識。「公正な世界と持続可能な地球を構築」にスポットライトを当て、グローバルガバナンス改革とG20での政策連結性を強化するべきとしている。

 具体的な提言内容は5つ。まず、各国政府が企業に要請する移行計画(トランジションプラン)策定に、生物多様性/生態系に関する財務リスクと依存関係を含めるよう伝えた。これにより、G20諸国は、生物多様性/生態系に関連するリスクと負の影響を、企業が評価、開示、軽減することを確保できるとした。金融機関向けの移行計画開示では、社会的リスクも含め、公正な移行(ジャストトランジション)のための包括的なアプローチを盛り込むべきとした。

 2つ目は、中小企業向けの自然関連財務情報開示の簡素化。中小企業は、世界の企業数の約90%を占め、雇用の50%を占めており、大企業のグローバルサプライチェーンに組み込まれているケースが多いものの、開示向けたリソースが不足していることが多いという課題を認識。そのため、簡素化した中小企業版の開示基準を整備することを提言し、バリューチェーン上の大企業や、地域金融機関、政府からの指導や支援が重要になるとした。また包括的なデューデリジェンス法を通じ、中小企業を含めたサプライチェーンの透明化を強化することも検討オプションとした。

 3つ目は、サステナブルファイナンスを強化するためのタクソノミーの相互運用性の確保。各国でタクソノミーが策定していることを歓迎しつつも、複数のタクソノミーが各国毎に誕生している現状は、企業、銀行、投資家にとって扱いづらく、国境を越えたグリーン関連ファイナンスの効率的なフローを確保するためには、タクソノミーに基づく政策や枠組みの相互運用性を確保すべきとした。さらに、策定するタクソノミーには、社会的セーフガードや公正な移行の概念も含めて検討すべきとした。

 4つ目は、自然を軸としたソリューション(NbS)を促進するための信頼できる金融商品と市場の開発。その具体的措置の一つとして、グリーンウォッシュを防ぐため、生物多様性クレジットの枠組整備を提言した。

 5つ目は、自然を軸としたソリューション(NbS)を促進するため、先住民族の権利を尊重する規制枠組みの確保。多様な地域の状況に対応していくためには、特に先住民族と地域コミュニティの視点が重視されるべきとし、意思決定プロセスへの先住民族の参画を呼びかけた。

 サステナブルファイナンス作業部会は現在、米国と中国が共同座長を、国連開発計画が事務局を務めている。

【参照ページ】G20 recommendations: advancing a nature-positive economy and just transition

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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