
英環境シンクタンクのプラネット・トラッカーは6月13日、機関投資家に向け、水産世界大手30社のまぐろ漁トレーサビリティに関する大規模調査レポートを発表した。30社中4社しかまぐろ漁獲量を開示しておらず、業界全体でIUU(違法・無報告・無規制)漁業のリスクが高いと警鐘を鳴らした。
今回調査対象となったのは、ブライト・フーズ(光明食品集団)、Dongwon Industries(東遠)、中国農業発展集団、大洋世家(浙江)、FCFグループ、SAJO DAERIM、シーラ、ヌテラ、JEALSA RIANXEIRA、タイ・ユニオン、ボルトン・グループ、SAPMER、アルバコラ等。日本企業では、日本水産、マルハニチロ、福一漁業、極洋の4社が対象となった。30社全体でまぐろ漁の世界シェア46%(240万t)を占める。
今回の調査では、30社のまぐろ漁船2,153隻をすべて調査。このうち、まぐろ漁獲量を開示していると評価されたのは、日本のマルハニチロ、極洋、韓国のDongwon Industries(東遠)、イタリアのボルトン・グループの4社のみ。但し、漁獲したまぐろの種、まぐろ漁の手法、漁獲地域等をすべて開示している企業は、ボルトン・グループのみだった。
30社全体では、まぐろのトレーサビリティが確保できているのは全体の44%のみ。多くの企業が自動識別システム(AIS)をオフにした状態で漁獲する時間の方がオンの状態よりも長いことも判明した。さらに、12%の漁獲量が、持続可能な水準に達していない、または過剰漁獲のリスクがある環境下で漁が実施されていた。また、開示が進んでいる企業に関しては、データが透明化されたたことで、漁獲地域に課題を抱えていることも明らかになった。
同レポートでは、オーナーシップに関するより正確なデータとAIS稼働時間のギャップを解消することで、5年以内にまぐろ漁業界の利益が平均0.6%、企業価値が平均1%向上するとの推定結果も示した。
【参照ページ】Only four of the largest 30 tuna fishing companies disclose catch data, exposing investors to supply chain risk
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