
米エネルギー省は8月13日、国内の重要鉱物・材料サプライチェーンの安全性とレジリエンスを確保するため、総額約10億米ドル(約1,480億円)の新たな補助金公募(NOFO)を発表した。
今回のNOFOは、2025年1月のエネルギー・資源政策転換に関する大統領令に基づくもの。「重要鉱物・材料アクセラレーター」「鉱山・金属部門の生産能力拡大」「レアアース実証施設」「電池材料処理及び電池製造・リサイクル助成プログラム」「産業廃水からの重要鉱物回収」の5つの主要プログラムを通じて資金提供される予定。NOFOの選定企業は2025年秋に発表される予定。
【参考】【アメリカ】トランプ大統領、大統領令への署名開始。WHOやパリ協定脱退。太陽光促進は維持か(2025年1月22日)
重要鉱物・材料アクセラレーターは、先進材料・製造技術局が主導し、国内で量産に向けた設備投資を促進するもの。特に、レアアースのサプライチェーン、半導体用途向けガリウム、窒化ガリウム、ゲルマニウム、炭化ケイ素の精製・合金化プロセス、コスト競争力のある直接リチウム抽出(DLE)・分離技術、副産物やスクラップからの有用な製品の同時生産を可能にする重要材料分離技術等に焦点を当てる。金額は最大5,000万米ドル(約70億円)。
鉱山・金属部門の生産能力拡大では、化石エネルギー・炭素管理局が既存の産業プロセスから貴重な鉱物副産物を生産する可能性のある産業施設を支援。石炭を含む鉱山・金属部門全体が対象。金額は約2.5億米ドル(約370億円)。
レアアース実証施設は、製造・エネルギーサプライチェーン局が主導し、レアアースの国内サプライチェーン強化を行う。金額は最大1.35億米ドル(約200億円)。鉱山廃滓、有害物質、廃棄物からレアアースを国内で精製・回収する方法の商業的実現可能性を実証することで、米国のレアアースの海外依存度を低減する。プロジェクトチームには学術機関のパートナーが必要となり、助成金の交付には受給者による最低50%の費用負担が求められる。
製造・エネルギーサプライチェーン局は、電池材料処理及び電池製造・リサイクル助成プログラムも主導。リチウム、グラファイト、ニッケル、銅、アルミニウム等の従来の電池用の鉱物及び、市販バッテリーに含まれるレアアースを含む重要材料の加工、リサイクル、製造に利用する実証施設、商業施設が支援対象。受給者による最低50%の費用負担が必要となる。最大5億米ドル(約740億円)。
産業廃水からの重要鉱物回収では、エネルギー高等研究計画局が主導し、産業廃水から重要鉱物を回収する技術開発プログラムのプロジェクト選定を行う。同局の廃水からのエネルギー資源豊富な化合物の回収プログラム(RECOVER)では、米国の重要鉱物の輸入依存度を減らすことを目指している。金額は4,000万米ドル(約60億円)。
【参照ページ】Energy Department Announces Actions to Secure American Critical Minerals and Materials Supply Chain
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