気候変動対応を企業に求める欧州機関投資家団体IIGCCと米ESG投資推進NGOのCeresが運営する自然資本分野の集団的エンゲージメントイニシアチブ「Nature Action 100（NA100）」は5月28日、11人の専門家で構成する科学委員会を設立したと発表した。
NA100は、気候変動分野で2017年に発足し、企業100社に集中エンゲージメントするClimate Action 100（CA100）の自然資本版。CA100は、オーストラリア・ニュージランドのIGCC（Investors Group on Climate Change）、アジアのAIGCC（Asia Investor Group on Climate Change）、国連機関投資原則（PRI）の5団体が発起人となったが、NA100は欧米団体のIIGCCとCeresが先行した。同団体は2024年4月、エンゲージメント対象企業100社を評価するためのベンチマーク指標を公開していた。
【参考】【国際】機関投資家団体NA100、自然資本分野のベンチマーク指標決定。2024年後半に初スコア（2024年4月28日）
今回の発表された科学委員会は、NA100内の技術諮問グループに対する指導と支援を行い、研究と技術活動の質を担保することが役割。同委員会の共同議長には、世界自然保護基金（WWF）のマルコ・ランベルティーニ前事務局長と、国連環境計画金融世界自然モニタリングセンター（UNEP-WCMC）のネイチャーエコノミー部門責任者シャロン・ブルックス氏が任命された。
その他には、ザ・ネイチャー・コンサーバンシー（TNC）、ストックホルム大学、国際自然保護連合（IUCN）、WBCSD（持続可能な開発のための経済人会議）、Science Based Targets Network（SBTN）等9人が選出された。
【参照ページ】Nature Action 100 launches Science Council to provide expert guidance and support on science-based research and technical activities
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