米オーガニック・エナジーバー大手Clif Barは2月12日、サプライチェーン上のオーガニック農作物生産事業者者向けの小型風力発電リース事業展開のため、新たな投資ファンド「Clif Ag Fund」を立ち上げると発表した。ファンド規模は1,000万米ドル(約11億円)。そのうち50万米ドルをClif Barが出資し、残り950万米ドルの出資を他の大手機関投資家から集める。
今回の小型風力発電リース事業では、Clif Barと、同社の二大サプライヤーGrain MillersとPURIS、小型風力発電リース大手United Windの4社がパートナーシップを締結。米中西部のオーガニックのオート麦やエンドウ豆の生産農業事業者に対し、小型風力発電を20年から30年の固定価格でリースする。対象企業数は80社を想定。前金や保守費は無料。Clif Barによると、農業事業者は、石炭や天然ガス等の化石燃料のコストが上昇及び不安定化するというエネルギー問題に直面しており、風力発電を供給することで経営支援をするという。
Clif Barは、1986年創業。2003年に自社主力エナジーバーの原料をオーガニック作物に全面転換。これまでに45万tのオーガニック穀物を調達してきた。現在、オーガニック農作物の研究に対する全米最大の民間資金拠出者となっており、大学とも協働している。再生可能エネルギー100%での事業運営を目指す国際イニシアチブ「RE100」にも加盟している。