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【南アフリカ】ボーイング、南アフリカ航空と提携し、タバコからバイオジェット燃料を開発へ

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航空機大手のボーイング、南アフリカ航空(South African Airways、以下SAA)、SkyNRGの3社は8月6日、新種のタバコを用いたサステナブルなバイオジェット燃料の開発に向けて提携すると発表した。今回の提携は、再生可能な航空燃料の開発を通じた南アフリカの経済および農村部の発展、国民の健康の実現も目指されている。

Boeingの取締役を務めるJ. Miguel Santos氏は「タバコから持続可能なバイオジェット燃料を作り出すという先進的なプロジェクトにSSAと共に取り組めることをBoeingは名誉に思う。南アフリカは航空機の環境への影響を大幅に減少させ、かつ同時に地域経済を前進させるような価値のある新たなバイオ燃料の商業化に向けて努力している」と述べた。

また、South African Airways Groupの環境対策担当を務めるIan Cruickshank氏は「ハイブリッドタバコを使うことで、我々は南アフリカのタバコ農家が持つ知識を喫煙の促進のためではなく、より商品価値のあるバイオ燃料作物を作るために活かすことができる。SAAとBoeingの協力により、サステナブルなバイオジェット燃料の開発に取り組むと同時に我々の地域経済の活性化にも貢献できるのだ」とプロジェクトの意義を説明する。

今回ボーイング、SSAと共にバイオジェット燃料の開発に取り組むSkyNRGは、オランダに本拠を置くサステナブルなジェット燃料の供給会社だ。現在同社はタバコ農家が従来のタバコの代わりに栽培可能なエネルギー作物、Solaris(ソラリス)というハイブリッド植物の生産を拡大している。

南アフリカではバイオ燃料の生産に向けてニコチンを含まないタバコの試験栽培を進められており、当初は作物からとれるオイルがジェット燃料に使用される予定だが、ボーイングは今後数年で作物の残りの部分を活用して更にジェット燃料の生産量を増やすための技術開発を進める予定だ。

BoringとSAAは2013年10月に、南アフリカにおける持続可能なバイオジェット燃料サプライチェーンの構築に向けて提携すると発表していた。両社はその取り組みの一環としてRoundtable on Sustainable Biomaterials(バイオマテリアルを使用した商品のサステナビリティに関する国際保証機関)とも提携し、農家によるバイオ燃料の原料となる作物の栽培を支援している。

航空機用バイオ燃料は、既存の化石ジェット燃料と比較してライフサイクル全体で50?80%の温室効果ガス排出を削減できると見込まれている。

今回のBoeingら3社によるプロジェクトは、新種のタバコから新たなバイオジェット燃料を作り出すことで航空機のカーボンフットプリントを削減するだけではなく、地元タバコ農家の新たな収益機会の創出、さらには喫煙用タバコ生産からの切り替えによる国民の健康増進も期待されている。多くのステークホルダーのサステナビリティを向上させる、とても優れた取り組みだ。

【企業サイト】Boeing
【企業サイト】South African Airways
【企業サイト】SkyNRG

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