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用語集

紛争鉱物

 紛争鉱物(Conflict minerals)とは、アフリカ諸国などの紛争地域で採掘された鉱物資源のことです。特に米国金融規制改革法(ドッド・フランク法)は、規制対象の鉱物資源を、すず、タンタル、タングステン、金(3TG)の4物質と定義しています。

背景

 紛争鉱物が注目されている背景には、鉱物採掘国における問題があります。コンゴ民主共和国(DRC)を始めとするアフリカ諸国では、鉱物資源の輸出が外貨獲得の重要な手段となっています。また、鉱物資源採掘の労働者も多い状況です。一方で、これら地域では紛争が絶えず、武力勢力が現地の一般住民を虐殺や私刑、拉致、性的暴行、奴隷化等の非人道的な行為を行なっています。このような紛争地で採掘される鉱物は、反政府組織の大きな資金源となっているため、国際的な管理が必要だと考えられています。

 紛争鉱物として最初に着目されたのは、ダイヤモンドです。1990年代、アンゴラやシエラレオネ等のアフリカ諸国では、内戦や周辺国との対立が勃発。その資金源となったダイヤモンドは「紛争ダイヤモンド(Conflict Diamond)」や「血塗られたダイヤモンド(Bloody Diamond)」と呼ばれました。その後、世界的に紛争ダイヤモンドを規制する枠組みとして「キンバリー・プロセス」が制定されました。

 一方、コンゴ民主共和国(DRC)では、1960年に独立してから、1960年から1963年のコンゴ動乱や1996年から1997年の第一次コンゴ内戦、1998年から2003年の第二次コンゴ内戦などが勃発。コンゴには、すず、タンタル、タングステン、金等の豊富な資源があるにもかかわらず、2016年度の人間開発指数(HDI)は188カ国中176位でした。そこで、米国やEU諸国では、アフリカ諸国等の紛争地域から鉱物を調達することを規制する具体策が検討されました。

世界における規制

米国の金融規制改革法(ドッド・フランク法)

 2010年7月に成立した金融規制改革法(ドッド・フランク法)1502条は、コンゴ民主共和国(DRC)及びアンゴラやザンビアなどの周辺諸国で採掘された4種の鉱物資源のすず、タンタル、タングステン、金に対して規制をかけました。これら4種の鉱物資源は、英単語の頭文字を取って「3TG」と呼ばれます。同法のもとでは、上場企業は、これらを使用した製品を製造、委託製造しているか否かについて、米国証券取引委員会(SEC)に報告し、かつホームページで開示することが義務付けられています。そのため、サプライチェーンを辿ってDRCから紛争鉱物を購入していないことを確認する必要があります。紛争に関与していないことが示されれば、「DRCコンフリクト・フリー」と認められます。

EUの規制

 EU理事会、欧州議会、欧州委員会の3者は2016年11月22日、EUの紛争鉱物ルールの内容で合意しました。同ルールは、米国と異なり、3TGを含む全ての金属鉱物を対象とし、対象地域は世界全体の紛争地域及び高リスク地域としました。輸入業者と精錬・製錬業者は、加盟国当局への報告、及び部材メーカー、最終組み立てメーカーへの情報開示、ホームページ上での情報公開が義務付けられています。

国際的な報告ガイドライン

 これら規制に対応するため、RBA(責任ある企業同盟)の「責任ある鉱物イニシアチブ(RMI)」が国際的な報告ガイドラインを策定しています。RMIは、2016年10月まではCFSI(Conflict-Free Sourcing Initiative)という名で活動をしていました。

最近の動向

 2017年1月、米国トランプ政権下で米国証券取引委員会(SEC)のマイケル・ピウワー委員長代行は、上記金融規制改革法(ドッド・フランク法)1502条の紛争鉱物規制の見直しを検討する旨を発表しました。当該ルールは、オバマ前大統領政権時に作成されたもの。見直しが検討されている背景には、不買運動がアフリカ産の鉱物全体に及んでいることやデューデリジェンスや情報開示の義務化が企業に負担となっていること、制度の目的であるDRCの武力勢力の衰退の効果への懸念などがあります。

【参考】SEC、ドッド・フランク法の「紛争鉱物ルール」見直しを指示

参考

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