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【アメリカ】商務省、ファーウェイ関連38社を新規で輸出禁止。同社は「南泥湾」で対抗

 米商務省産業安全保障局(BIS)は8月17日、中国通信機器大手のファーウェイ(華為技術)の関連会社38社を新たに輸出禁止の対象に追加した。米政府の許可なく米企業が製品販売や技術移転をすることを禁止するリスト「Entitly List」に追加された。同日から施行された。

 BISは2019年5月、ファーウェイとその関連会社68社を同リストに追加。同日の米大統領令により、安全保障上のリスクがあると認める通信分野の法人及び個人との取引を、当局が自由に禁止できるようになった。今回、さらに21ヶ国の関連会社38社が追加された。BISは2020年5月に米国製品提供禁止ルールを改訂し、米国輸出規則(EAR)の対象となる外国企業産の品目に、米国のソフトウェアやテクノロジーを活用している半導体設計仕様やチップセットを加える規制強化も実施している。

【参考】【アメリカ】政府、海外企業によるファーウェイへの半導体提供禁止検討。TSMCは新規受注停止(2020年5月19日)
【参考】【アメリカ】商務省、ファーウェイを米企業の製品販売禁止企業に指定。締め出し強化の大統領令も発動(2019年5月19日)

 今回の改正では、商取引のルールがさらに厳格化され、輸出禁止の対象が拡大した。禁止対象は、「米国のソフトウェアやテクノロジーが、生産や開発に組み込まれるか、あるいは開発される外国製品の基礎となる場合」「ファーウェイによって製造、購入、または注文された部品やコンポーネントまたは機器」「ファーウェイが購入者、中間荷受人、最終荷受人、エンドユーザーなど取引の当事者である場合」。

 BISは、2019年5月にファーウェイ向けの取引規制を実施した際、例外的に取引を認める「暫定包括許可」を発行。当初の予定は90日間の限定だったが、その後、6回にわたり期間を延長し、8月13日が最終期限となっていた。BISは今回、TGLの終了も宣言。セキュリティー調査という非常に限定的な場合にしか、例外を認めないと言及した。

 米国企業と取引から締め出しを受けたファーウェイは8月10日、TSMCに生産を委託していた自社製のハイエンドプロセッサ「麒麟(Kirin)」の製造が9月15日以降できなくなる見通しと語っている。同様にインテルやAMDの半導体も8月15日から使えなくなる見込み。そこで、同社は8月、米国技術に依存しない開発・生産体制を進めるプロジェクト「南泥湾」を開始。ノートパソコン、スマートスクリーン、IoTホームスマート製品を米国技術なしで開発・生産する動きを始めている。

 「南泥湾」とは、第二次世界大戦中に共産党が荒地だった南泥湾を開墾して窮地を脱した歴史に由来。日本軍と国民党からの挟撃に耐えたストーリーとして知られているが、今回は米国が対象となった。

【参照ページ】Commerce Department Further Restricts Huawei Access to U.S. Technology and Adds Another 38 Affiliates to the Entity List
【参照ページ】トランプ政権、ファーウェイなどへの輸出規制の一部を90日間猶予
【参照ページ】Huawei Temporary General License Extension Frequently Asked Questions (FAQs)

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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