【国際】WHO、マラリアワクチンを初承認。コロナワクチン接種でも新戦略。J&Jはエボラワクチンで成果 2021/10/09 最新ニュース

【国際】WHO、マラリアワクチンを初承認。コロナワクチン接種でも新戦略。J&Jはエボラワクチンで成果 1

 世界保健機関(WHO)は10月6日、WHO史上初めて、マラリアワクチンを承認した。サハラ以南のアフリカおよびマラリア感染率が中程度から高程度の地域の子供を対象に、マラリアワクチン「RTS,S/AS01(RTS,S)」の広範な使用を推奨した。

 同ワクチンは、1980年代にグラクソ・スミスクライン(GSK)の研究者が開発に成功し、米ウォータリード陸軍研究所とともに大成させた。2015年7月には、欧州医薬品庁(EMA)で史上初めて使用が承認。2015年10月には、WHOの「予防接種に関する専門家の戦略的諮問グループ(SAGE)」と「マラリア政策諮問委員会(MPAC)」が、実証接種を推奨。その後、マラウイとガーナでは2019年4、ケニアでは2019年9月に接種が開始され、すでに80万人以上の子供が接種している。

 現在、サハラ以南のアフリカでは、5歳未満の子供が年間26万人以上、マラリア感染で死亡。WHOの「予防接種に関する専門家の戦略的諮問グループ(SAGE)」と「マラリア政策諮問委員会(MPAC)」は、3ヶ国での実証接種の結果から、有効性と安全性を確認し、接種を推奨した。

 また、エボラ出血熱でも、米ジョンソン・エンド・ジョンソンも、エボラ出血熱ワクチン「Zabdeno」と「Mvabea」が、1歳から17歳のフェーズ3臨床試験で、抗体免疫反応を示し、2年以上免疫が持続するとの論文を、医学誌ランセットに発表した。

 同社のフェーズ3臨床試験は、シエラレオネで実施され、史上最悪の事態となった2014年から2016年の西アフリカのエボラ出血熱流行の影響を受けた地域の成人を対象に、ワクチンの安全性と忍容性の評価を初めて実施。また、小児を対象とした無作為化二重盲検比較試験でも初の臨床試験だった。

 接種が遅れている新型コロナウイルス感染症ワクチンでは、WHOは10月7日、新戦略を発表。2021年末までに全ての国の人口の40%、2022年半ばまでに70%でワクチン接種を完了するとの目標を設定した。WHOは、9月末までに全ての国の人口の10%でワクチン接種を完了するとの目標を掲げていたが、アフリカと中東を中心に56ヶ国が達成できていなかった。

 WHOは、ワクチン接種の順番として、第1弾で、高齢者、医療従事者、リスクの高いグループ、第2弾で成人、第3弾で子供への接種を推奨している。世界人口の70%にワクチンを接種するには、少なくとも110億回のワクチン接種が必要で、9月末までに全世界ですでに60億回強の接種が完了した。世界のワクチン生産量は現在、月量15億本近くに達しており、WHOの目標達成には十分な数量。課題は公平な分配。

 WHOは今回、ワクチンメーカーに対し、月産量を完全に透明化、国際的なワクチン分配スキーム「COVAX」、アフリカ連合(AU)の「アフリカ・ワクチン獲得トラスト(AVAT)」、二者契約に基づく月間の供給計画を提示することを求めた。

 またワクチン生産国に対しては、非独占的で透明性の高いライセンスを他国に認め、ワクチン生産を地理的に拡大していくことを求めた。ワクチン接種率の高い国に対しては、確保したワクチンをCOVAXやAVATに回すよう求めた。

【参照ページ】WHO recommends groundbreaking malaria vaccine for children at risk
【参照ページ】Johnson & Johnson Ebola Vaccine Regimen Demonstrated Robust and Durable Immune Response in Adults and Children in Data Published in The Lancet Infectious Diseases
【参照ページ】WHO, UN set out steps to meet world COVID vaccination targets

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

Facebookコメント (0)

ページ上部へ戻る