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【イギリス】政府、TCFD義務化法案提出。大手非上場企業も対象。2022年4月から。世界初

 英ビジネス・エネルギー・産業戦略省は10月28日、大企業及び指定金融機関に対し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づく情報開示を義務化する会社法規則案を発表。国会に提出した。順調に成立すれば、2022年4月6日以降の会計年度の報告から適用。義務化国は世界初となる。

 英政府は、カーボンニュートラル政策の中で、TCFDの段階的義務化の案を提示。今回、FCA(金融行為規制機構)や労働・年金省での検討結果を踏まえ、ついに法案を提出した。

【参考】【イギリス】財相、グリーンボンド国債を2021年に発行。企業と金融機関に2021年からTCFDの段階的義務化も(2020年11月12日)
【参考】【イギリス】政府、ロンドン証取プレミアム上場企業へのTCFD情報開示義務化を最終決定。2022年から(2021年1月4日)
【参考】【イギリス】年金規制局、年金基金にTCFD開示義務化で立法準備。年金加入者の保護を目的(2021年5月5日)
【参考】【イギリス】政府、大手企業年金基金にTCFD情報開示を義務化。2023年から(2021年6月28日)

 今回の義務化対象は、英会社法で戦略報告書作成が義務付けられている企業。具体的には、従業員500人以上の英国市場全上場企業、従業員500人以上の英国登記の銀行及び保険会社。加えて、従業員500人以上で連結売上5億ポンド以上の全英国企業及びLLPと、従業員500人以上で英国のオルタナティブ投資市場に登録されている企業も対象となる。対象となる企業は、1,300社以上という。

 またロンドン証券取引所も10月20日、国連持続可能な証券取引所(SSE)イニシアチブの「気候変動開示に関するモデルガイダンス」に基づくガイダンスを世界で発行した。さらに、大手上場企業400社以上の発行体を対象に「気候ガバナンス・スコア」を付与し、投資家が企業を横比較できるようにした。スコアは、Transition Pathway Initiative(TPI)のマネジメント・クオリティ・スコア(MQS)の手法に準拠。

【参考】【国際】投資家団体TPI、IEAシナリオに合わせ気候変動シナリオを更新。1.5℃未満で評価開始(2021年9月12日)

 英ロンドン市は10月20日、自治体の気候変動分野の国際ネットワークC40の議長都市に選出された。11月2日に就任し、任期は2年だが、承認されれば最長3年。サディク・カーン市長は、ロンドンを世界一の気候リーダーシップ都市にすると意気込んでいる。

[2023.2.25追記]
同法は2022年1月に成立し、同4月6日に施行された。

【参照ページ】UK to enshrine mandatory climate disclosures for largest companies in law
【参照ページ】The Companies (Strategic Report) (Climate-related Financial Disclosure) Regulations 2022

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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