欧州自動車大手ステランティスは12月15日、タイヤ世界大手仏ミシュランと仏自動車部品製造フォルシアの水素燃料電池製造合弁会社シンビオに出資する独占交渉を開始したと発表した。水素モビリティ事業を拡充する考え。
【参考】【フランス】ミシュラン等傘下シンビオ、燃料電池バイポーラプレート生産でシェフラーと合弁(2022年6月12日)
シンビオは10月、燃料電池の大規模量産プロジェクト「HyMotive」を発表。2028年までにフランスでの燃料電池の総生産能力を年間10万個に拡大する構想を表明した。1,000人の新規雇用も創出する。2023年の中旬にプロジェクトが動き出す。同プロジェクトはフランス政府の国家プロジェクトとしても認識されており、グリーン水素の供給ではエンジーやCNRと覚書を締結。2024年までに1万個の生産することでステランティスとも合意していた。
ステランティスは、2021年後半にFCV中型バンを発売。戦略計画「Dare Forward 2030」では、FCV大型トラックの市場で、欧州で2024年、米国で2025年までに車種を上市する計画。
同社は12月22日には、自動運転プラットフォーム開発aiMotiveの買収を完了したことも発表。aiMotiveは独立した経営体制を維持し、ステランティス以外の顧客にもサービス提供しながら、ステランティスの戦略子会社として自動運転技術開発を加速する。
さらに12月19日には、フランス・ロレーヌ地方のトレメリー工場では、日本電産ルロワソマーホールディングとステランティスの合弁会社Emotorsの事業として新型M3電気モーターの生産を開始。2023年の同社の電気自動車(EV)車種に搭載される。2024年までに年間100万個の生産体制を目指す。同社は2030年までに欧州での販売乗用車の全車種でEV車種を投入する計画を掲げている。
【参照ページ】Stellantis plans to acquire stake in Symbio, a Faurecia Michelin hydrogen company and leader in fuel cell technologies for mobility industry
【参照ページ】Stellantis Completes Acquisition of aiMotive to Accelerate Autonomous Driving Journey
【参照ページ】Electric Motors Production Ramp Up to Reach More Than 1 Million in France by 2024
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