
米ESG投資推進NGOのCeresは2月22日、北米の食品・小売・外食大手50社を対象としたスコープ3排出削減目標設定状況を分析した「フード・エミッション50」の2024年度結果を発表した。フード・エミッション50は2021年に北米以外も含む機関投資家イニシアチブとして発足している。
【参考】【アメリカ】Ceres、機関投資家向け食品業界エンゲージメント・ガイダンス発行。気候変動ロードマップ策定促進(2022年5月30日)
現在、同イニシアチブに加盟している機関投資家は、AP2、AP7、PGGM、ニューヨーク州共通退職基金、アリアンツ・グローバル・インベスターズ、Achmea Investment Management、Local Authority Pension Fund Forum、三井住友トラスト・アセットマネジメント等、42機関。
評価対象となっている企業は、ウォルマート、コストコ・ホールセールス、メトロ、Loblaw Companies、アルバートソン、ゼネラル・ミルズ、ハーシー、モンデリーズ・インターナショナル、ケロッグ、クラフト・ハインツ、クローガー、JBS、タイソン・フーズ、コナグラ・フーズ、ビヨンド・ミート、マコーミック、キャンベル・スープ、メープル・リーフ・フーズ、マクドナルド、スターバックス、ヤム・ブランズ、バンジ、ドミノ・ピザ、チポレ・メキシカン・グリル、ダーデン・レストランツ、ウェンディーズ、パパ・ジョーンズ・インターナショナル等。
50社のうち、スコープ3を開示していたのは37社。また、26社は原材料生産農業からの排出量を、11社は土地利用変化からの排出量も開示していた。スコープ3削減目標では、32社が目標を設定済み。そのうち16社は、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)から短期目標の承認を取得していた。さらにヤム・ブランズのみは、移行計画(トランジション・プラン)も開示していた。2022年の評価時に比べ、全体的に開示と目標設定が進んでいることがわかった。
また、ルースズ・クリス・ステーキハウス、Eddie V’s、The Capital Grille等を所有しているダーデン・レストランツは、株主総会でスコープ3排出量開示が決議され、2023年10月に初めてスコープ3排出量を開示している。
業種別では、小売企業が比較的遅れている状況。その中でもウォルマートは、原材料生産農業殻の排出量や、スコープ3を含めた削減目標をも開示済み。サプライチェーンでの削減にもくけた資金・技術支援も実施している。食品廃棄物や食品ロスの削減でもアクションを採っている。
【参照ページ】Food sector makes measured progress toward aligning with a net zero economy, but more urgent action needed
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく
ログインする
※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら