
国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)の国連持続可能な保険原則(PSI)は6月26日、「保険会社向けの自然関連評価枠組み」を発行した。保険引受における自然関連の依存、インパクト、リスク、機会の評価枠組みを示した。
PSIは2023年9月、損害保険と生命保険の双方を対象とし、保険事業でのネイチャーポジティブ実践ガイドを発行し、大まかな指針を示している。その後、PSIは2024年5月に自然ワーキンググループを発足。現在、オランダa.s.rとオーストラリアのインシュランス・オーストラリア・グループ(IAG)が共同議長を務め、他に、アクサ、AVIVA、Aon、クレディ・アグリコル・アシュアランス、Achmea、Aegon、MS&ADインシュアランス・グループ・ホールディングス等が参画している。
【参考】【国際】持続可能な保険原則、生損保向けにネイチャーポジティブ保険事業実践ガイド発行(2023年9月17日)
今回のガイドは、保健引受での自然関連評価の在り方を示した自然ワーキンググループの成果物の第1弾。2023年の実践ガイドで示された優先行動を軸とし、保険会社が各自で自然関連評価を実施し、準備するための実務的なガイドとなっている。特に、保険会社が、各自のバリューチェーンの自然関連課題のエクスポージャー評価の仕方や、事業部門毎の特性等を明らかにした。
同枠組みでは、損害保険に関しては、物的資産や事業継続が生態系サービスに大きく依存していることを示し、インパクトとしては、保険がカバーする農林業等の事業活動が、間接的に自然破壊を助長する可能性があることに言及。リスクについても、移行リスク、物理的リスク、システミックリスクの観点から検討すべき内容を示した。
生命保険に関しては、人間の健康状態が、気候調整、病原体制御、食料供給等の生態系サービスに依存しており、生命保険の提供を通じて間接的に医療システムに影響を与えていることを明記。機会としては、予防医療や健康増進に寄与する商品開発、公共衛生への支援を通じた企業価値の向上を挙げた。
同ワーキンググループは、2025年下期に第2弾のガイド発行を予定している。
【参照ページ】PSI Working Group for Nature launches new series of guidance on nature-related assessments for the global insurance industry
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