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【国際】2024年の再エネ新設の91%、火力発電よりコストが安価に。系統に課題。IRENA

 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は7月22日、再生可能エネルギーの発電コストを分析した報告書の2025年版を発表した。IRENAは2025年5月、世界の再生可能エネルギー設備容量に関する年次報告書「Renewable Capacity Statistics」の2025年版を発表している。   【参考】【国際】2023年発電コスト、再エネで57兆円減。蓄電コストも大幅低下。IRENA報告(2024年9月26日) 【参考】【国際】再エネ、2024年の新規設備容量の93%占める。COP28目標には届かず。IRENA(2025年4月18日)    2024年の世界のエネルギー毎の平準化電力コスト(LCOE)は、化石燃料のうち最も安い石炭火力発電が0.073米ドル/kWh。一方、太陽光発電は0.043米ドル/kWh、陸上風力発電は0.034米ドル/kWhとなり、太陽光発電の方が41%、陸上風力発電では53%安かった。 (出所)IRENA

 再生可能エネルギーの新設コストは、2023年から2024年にかけ、洋上風力発電とバイオエネルギーを除き、全ての電源種別で10%以上減少。但し、LCOEでは太陽光発電は0.6%、陸上風力発電は3%、洋上風力発電は4%、バイオエネルギーは13%増加した。他方、集光型太陽熱発電(CSP)は46%減、地熱発電は16%減、水力発電は2%減だった。 (出所)IRENA    2024年に582GWの再生可能エネルギー発電容量が追加されたことで、約570億米ドル(約8.4兆円)の化石燃料の使用が回避され、大幅なコスト削減を実現。特に、2024年に新設された再生可能エネルギー発電プロジェクトの91%は、新たな化石燃料代替プロジェクトのコストよりも低かった。

 IRENAは今回、再生可能エネルギーの利点として、化石燃料と比較してコスト競争力があるだけでなく、国際燃料市場への依存を抑制し、エネルギー安全保障を向上させることを強調。技術の成熟とサプライチェーンの強化に伴い、継続的なコスト削減が期待されるとした。

 一方、短期的な課題として、関税、原材料のボトルネック、そして特に中国における製造業の動向の変化といった地政学的な変化を挙げ、一時的なコスト上昇につながるリスクがあるとした。欧州と北米では、許認可の遅延、系統容量の制約、システムバランス費用の増加等の構造的な課題により、コスト高が続く可能性が高い。アジア、アフリカ、南米等の地域では、再生可能エネルギーのポテンシャルと学習率の高さから、コストが著しく低下する可能性があるとした。

 同報告書は、再生可能エネルギー投資に関する構造的なコスト要因と市場環境についても言及。投資リスクを軽減し資金調達するには、安定的かつ予測可能な収益枠組みが不可欠であると結論付けた。

 具体的には、風力や太陽光発電の導入における新たな制約として電力系統への統合コストが浮上していると説明。プロジェクトが計画されても、送電網への接続遅延、複雑で時間のかかる許認可プロセス、そして脆弱な現地サプライチェーンによって、事業が大幅に遅延するケースが増加している。

 特に、当該事案はG20諸国や新興市場で深刻化しており、急増する電力需要と再生可能エネルギーの拡大ペースに送電網への投資が追いついていない。投資家が安心して長期的な投資を実行できるよう、各国政府に対し、安定的かつ予測可能な収益枠組みの整備を強く求めた。電力購入契約(PPA)等の仕組みは有効だが、前提となる政策の一貫性がなければ、投資家の信頼を損なうと警鐘を鳴らした。

 また、資本コストでは、プロジェクトの実現可能性を高める重要な要素であることを指摘。南半球の多くの発展途上国では、マクロ経済状況や投資リスクの認識の影響を受けた高い資本コストが、再生可能エネルギーのLCOEを大幅に押し上げている。    例えば、陸上風力発電の2024年のLCOEは、欧州とアフリカで約0.052米ドル/kWhとほぼ同水準だが、コスト構造は異なる傾向にある。欧州では設備投資が中心だが、アフリカでは資本コストの割合がはるかに高い。IRENAが分析した資金調達コストの割合は、欧州では3.8%、アフリカでは12%となっており、認識されているリスクプロファイルの違いを反映している。

 発電以外の技術では、バッテリーシステム(BESS)のコストは、製造規模の拡大、材料の改良、生産技術の最適化により、2010年以降93%低下。2024年には実用規模のシステムで192米ドル/kWhに達した。

 変動性再生可能エネルギー(VRE)の統合では、デジタル技術の重要性が高まっている。特に、人工知能(AI)を活用したデジタルツールを活用することで、資産パフォーマンスとグリッド応答性を向上させることが可能。設備や系統の近代化は喫緊の課題であり、再生可能エネルギーのポテンシャルを最大限に引き出すため、さらなる投資が必要とした。

【参照ページ】 91% of New Renewable Projects Now Cheaper Than Fossil Fuels Alternatives

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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