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【日本】WBAとBHRRC、ビジネスと人権の国家行動計画(NAP)改定で提言。デューデリ強化

 ビジネスの国連持続可能な開発目標(SDGs)推進国際NGOのWorld Benchmarking Alliance(WBA)と、国際人権NGOビジネスと人権リソースセンター(BHRRC)は8月19日、日本政府が準備している国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)に基づく国家行動計画(NAP)改定について、人権デューデリジェンスの強化を求める共同声明を発表した。

 日本政府は、外務省が中心となった関係府省庁連絡会議で、2020年10月に、2020年から2025年までの5年間を対象とした日本政府初となる国家行動計画(NAP)を策定。その中で、公表3年後に中間レビュー、5年後に改定を行うことを掲げており、2025年12月に改定することが予定されている。

 日本政府の改定作業状況では、内閣官房に設置されたビジネスと人権に関する行動計画の実施に係る関係府省庁施策推進・連絡会議が検討会議の場と位置づけられ、外務省の原案作成を担当。すでに「ビジネスと人権に関する行動計画推進円卓会議」と配下の「ビジネスと人権に関する行動計画推進作業部会」で検討が進められている。

 2024年12月の関係府省庁連絡会議では、改定の骨子案が承認。優先分野として3つの事項が設定されている。

  • 人権デューデリジェンスとサプライチェーン
  • 「誰一人取り残さない」ための施策推進:ジェンダー平等、外国人労働者、子供と若者、障害者、高齢者
  • 新しい人権課題:AI・テクノロジーと人権、環境と人権

 今回の共同声明では、WBAが運営している「企業人権ベンチマーク(CHRB)」では、2018年から2023年にかけ、人権デューデリジェンス(HRDD)のステップのいずれかを満たす日本企業の割合が32%から57%に増加し、1社当たりのHRDDステップの平均達成率は12%から31%に上昇したと評価。但し、包括的な実施は依然として稀であり、自社およびサプライチェーンの両方で主要なステップをすべてカバーする完全なHRDDを実施した企業は1社のみと説明。NAP改定では、第三者ベンチマークや公開開示等のツールを活用し、より明確な期待値を設定し、透明性の強化及び責任の促進を図るべきとした。

 また、G7諸国のCHRBデータを比較し、日本企業は、実施のペースと質の両面で依然として遅れを取っていると強調。現在、サプライチェーンにおける人権リスクを特定している企業は43%で、初回評価時から25%の改善がみられるが、G7諸国の82%を大幅に下回っているとした。日本企業で自社の事業運営におけるリスクに対処するための行動を講じているのは21%のみで、サプライチェーンにおける対応はわずか4%なのに対し、他のG7諸国は各々33%、31%と高い。

 サプライヤーとの契約でも、人権に関する基本的な期待を満たすことを条件とする企業の割合は、日本企業では35%から45%に増えてはいるが、EU企業は71%から95%に、米国企業は40%から61%に増加しており、日本企業の遅れが目立つとも伝えた。また、すでに各国の人権規制の影響を受け、ビジネスが阻害された事例としてファーストリテイリングの事例を挙げた。

 これらを踏まえ、NAP改定での日本政府に対する提言として、人権デューデリジェンスの核心的な要素(特定、評価、防止・軽減、モニタリング)の完全な実施を強制力のある形でルール化することや、WBAのCHRBやBHRRCのKnowTheChain等の第三者ベンチマークや評価ツールの活用の促進。またチェックボックス的な対応から有意義なデューデリジェンスの段階へと移行させるべきとも伝えた。

【参照ページ】Recommendations for Japan’s revised National Action Plan on Business and Human Rights (NAP 2.0)

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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