
化学世界大手独BASFは10月2日、廃車(ELV)由来のナイロン6をリサイクルする2つの手法を発表した。同社は現在、廃車1台当たり約200kgのプラスチックを焼却処分している。EUのELV規則への対応を意識し、プラスチックのクローズド・ループ・リサイクルをさらに進める。
【参考】【ドイツ】BASFとポルシェ、廃車複合廃棄物のケミカルリサイクル実証に成功。ガス化(2025年10月1日)
今回発表した1つ目のリサイクルは、ELV由来の汚れたプラスチック部品を解重合してケミカルリサイクルし、ナイロン6をモノマーであるカプロラクタムに分解。その後、再重合して高品質のポリアミドへ転換し、自動車産業における厳しい品質基準を満たしたナイロン6部品へと加工される。これにより、従来のマテリアルリサイクルでは残留発生していた不純物を完全に削減し、高品質のリサイクルが可能となった。
同パイロットプロジェクトでは、ZFが再生素材を原料に、技術的に複雑なシャシー部品であるスタビライザーリンクをメルセデス・ベンツ向けに製造。
2つ目のパイロットプロジェクトでは、リサイクル企業と連携し、ELVから金属とガラスが除去された後プラスチック、フィルム、塗料、フォーム等の化石燃料由来の製品が混在する残渣「自動車シュレッダーダスト(ASR)」から、ほぼ純粋なポリアミドを回収。ポリマー鎖を切断せず、溶剤を用いてナイロン6を選択的に溶解・精製し、再びナイロン6部材を製造した。
同パイロットプロジェクトでは、プロジェクトパートナーのPöppelmannにより、メルセデス・ベンツの量産型チェーンガイドレール製造に適用できることが検証された。
双方のプロジェクトでは、外部パートナーによるライフサイクル分析(LCA)を実施。いずれのリサイクル手法も、化石燃料ベースで生産した従来のナイロン6部材や熱回収を実施した場合と比べ、温室効果ガス排出量が少ないことを確認した。
BASFは、廃棄物の種類や選別度合いに応じて、マテリアルリサイクルや溶剤型リサイクルを重視しつつ、解重合、熱分解、ガス化を含むケミカルリサイクルを補完的に並行して発展させる考え。
【参照ページ】Turning scrap into new – BASF presents two new recycling processes for polyamides from end-of-life vehicle
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