
消費者庁は8月20日、景品表示法の観点から、環境ラベルに関する事業者の表示についての実態調査報告書を公表した。景品表示法に基づく適切な開示の手法を示した。
日本政府では、公正取引委員会が2001年に「環境保全に配慮した商品の広告表示に関する実態調査報告書」で景品表示法の考え方を示している。一方、近年、環境配慮を訴求する広告表示が増加する中、限られた表示スペースで効果的かつ効率的に一般消費者に環境配慮を訴求できる環境ラベルが積極的に活用され、多種多様な環境ラベルが出現していた。それを踏まえ、消費者庁として考え方を再度整理した。
今回の調査では、事業者ウェブサイトやECサイト等のインターネット上で確認できる広告表示から、一般消費者向けの商品やサービスの広告表示で用いられている環境ラベルを同庁が139種類収集。収集されたものは、マークだけでなく、「再生紙を使用」「プラスチック使用量を削減」等の簡易な説明文も含まれる。収集された環境ラベルについては、商品・サービスに極力偏りがないよう幅広い業種の中から選定した事業者及び事業者団体15者と、第三者認証ラベルの運営主体3機関にヒアリングを実施。同時に、一般消費者1,000人を対象としたアンケート調査も行った。
今回の報告書では、景品表示法上問題となるパターンとして、以下の5つを挙げた。
- 環境ラベルの対象範囲が明確に表示されておらず、実際には環境への効果を有する範囲が商品・サービスの一部にとどまる場合
- 環境に配慮した原材料等の使用割合又は省資源化(石油由来プラスチック等の削減)による削減率が明確に表示されておらず 、実際には一部にとどまる場合
- 環境ラベルの訴求する環境配慮がもたらす効果の実証データ等による裏付けがない場合
- 第三者認証ラベルではないにもかかわらず、第三者認証ラベルであるかのように表示する場合
- 環境ラベルが、「エコ」や「グリーン」等の文字や自然をモチーフにしたイラストのみで構成されており、訴求する環境配慮の内容が明確でない場合
また、第三者機関が環境マークの表示を認定する際の留意点として、環境保全全般に配慮したことを示すマークを、第三者機関が商品の一部の環境保全効果のみを対象として付与する場合には、当該商品全体に環境保全効果があると一般消費者に誤認されないよう、認定理由が明確に分かるようにすべきと指摘した。
環境ラベルの対象範囲を明確にする際には、文字の大きさや配置箇所等に留意すべきと説明。使用割合を表示する場合には「○%」(確定値)以外にも、例えば、「○%未満」や「□%~◇%」等の表示でも可とした。「エコ」や「グリーン」を訴求する内容が明確でない場合には、環境ラベルの訴求する環境配慮の具体的な内容がわかりやすく伝わるように工夫することが求められるとした。
同庁は今後、環境ラベルに関する不当表示等を防止するため、本調査報告書において示した考え方を、関係する省庁(環境省)等とも連携を図りながら、広く事業者等に周知していく。不当表示等が疑われる事案に接した場合には、迅速に指導を行い是正を図ることを含め、景品表示法に基づき厳正に対処する。
(出所)消費者庁
【参照ページ】環境ラベルに関する実態調査報告書(令和8年8月20日公表)
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