
食品世界大手スイスのネスレは4月28日、英ESG投資推進ShareActionとの間で、2024年末に栄養に関する企業情報開示を強化することで合意したことを明らかにした。
ShareActionは2024年3月、ネスレに対し、栄養観点での商品ポートフォリオ見直しに関する定款変更を求める株主提案を提出。株主総会では11%の賛成を得、その後もShareActionとの協議が続けられていた。
【参考】【国際】ShareAction、栄養テーマでネスレに株主提案。健康的食品の商品売上KPI設定要求(2024年3月29日)
ネスレは今回、次回のサステナビリティ報告書「Creating Shared Value and Sustainability Publication」で、栄養アクセス・インデックス(ATNI)の枠組みに沿ったデータの開示を行うことや、政府が支持する栄養プロファイリングシステム(NPS)としてHSR(ヘルス・スター・レーティング)を引き続き使用した開示を行うことを表明した。
【参考】【国際】栄養評価ATNIグローバルインデックス2024年、首位ダノン。明治HDが日本トップ11位(2024年11月8日)
また、開示する商品ポートフォリオに関しては、同社とShareActionの協議の論点にもなっていた。ShareAction側は、ネスレのHSRに基づく開示に含まれている商品カテゴリーについて、HSRのガイダンスと異なり、コーヒー製品を含めてきたことを問題視。他社比較を用意にするため、HSRガイダンスに従った商品カテゴリーのみを対象としたNPSでの開示を行うよう求めていた。
そこで今回の合意では、商品ポートフォリオ全体と、同社の売上の半分以上を占める栄養専門食品、ペットケア食品、ピュア・コーヒー製品を除いたカテゴリーでの売上加重平均指標を、分けて開示することで妥結した。
ShareActionは2024年11月、機関投資家30団体とともに、コカ・コーラ・カンパニー、ペプシコ、ゼネラル・ミルズ、ケラノバ、モンデリーズ・インターナショナル、クラフト・ハインツに対しても、国際的に認められた栄養基準を用い情報開示を強化するよう求める共同声明を発表している。今回、「コカ・コーラ、ペプシコ、モンデリーズ等の企業が、世界的な健康危機における自らの役割に責任を持つことに足を引っ張っている一方で、世界最大の食品会社(ネスレ)が、健康と栄養に関する報告について業界に高い基準を示していることは力強いメッセージだ」とコメントした。
【参考】【アメリカ】機関投資家30団体450兆円、食品大手6社に食品栄養改善と透明性要求。ATNI影響(2024年11月25日)
【参照ページ】Nestlé commits to leading transparency standard on health – ShareAction response
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