
伊藤忠商事は9月5日、資金使途をジェンダー平等に限定した「オレンジボンド」を152億円発行すると発表した。ストラクチャリング・エージェントは大和証券。
オレンジボンドは、シンガポールのジェンダー平等NGOオレンジボンド・イニシアチブが2022年に策定した「オレンジボンド原則」に基づいて発行される債券。調達資金の50%超をジェンダー・ポジティブなプロジェクトに充当、発行体のオレンジボンド発行に係る意思決定プロセスにおけるダイバーシティの確保やジェンダー平等に関する方針の明示、投資プロセス及びレポーティングの透明性が充足されたフレームワークの策定を要件としている。セカンドオピニオン等の外部保証も必須としている。
オレンジボンドは、GSS+債(ESG債)基準を策定している国際資本市場協会(ICMA)の所管外の債券のため、GSS+債とはみなされない。そのため、オレンジボンド原則では、発行体に対し、ICMAが策定しているグリーンボンド原則、ソーシャルボンド原則、サステナビリティボンド・ガイドラインのいずれかについても準拠を確認することが推奨されている。
オレンジボンド・イニシアチブのステアリング・コミッティは、オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀行、Nuveen、米国際開発金融公社(DFC)、国際連合資本開発基金(UNCDF)、Water.org、IIX、オーストラリア・エイド、シャーマン&スターリングで構成されている。
今回の伊藤忠商事の起債では、ジェンダーに関わらず全ての従業員等が長期にわたり活躍できる環境構築、サプライチェーン上で女性が活躍する企業や、ジェンダー平等に資するサービス・製品を提供する企業等への投資及び同企業からの製品調達を資金使途に設定した。年限は3年。
具体的には、福利厚生としての卵子凍結保管や不妊治療等に係る費用、託児所整備費用、環境構築に向けた外部コンサルティング費用、周産期医療を提供するクリニック運営費用、グアテマラからのコーヒー豆調達、女性支援・活用を積極的に行っている企業への投資、フェムテック事業への投資、フェムテック製品の調達等に資金充当する。
同社は、8月にオレンジボンド・フレームワークを公表しており、Impact Investment Exchangeがセカンドパーティオピニオンを提供している。同フレームワークでは、ICMAの原則やガイドラインには言及しておらず、セカンドパーティオピニオンもオレンジボンド原則との整合性のみが確認された。
【参照ページ】女性活躍推進に資金使途を限定した債券「オレンジボンド」の発行について
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