Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の97%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【ドイツ】RWE、洋上風力発電所で欧州初ドローンモニタリング実証。海洋哺乳類・鳥類保護

 独電力大手RWEは9月9日、洋上風力発電所で、高解像度カメラを搭載した長距離ドローンを使用した環境モニタリングを欧州で初めて実現したと発表した。

 同社は2024年10月、3年間の海洋生態系モニタリング・プロジェクト「SeaMe(Sustainable ecosystem approach in Monitoring the marine environment)」を発足。各種技術の洋上展開に向け、まず陸上でのテストと準備から着手していた。現在は次のフェーズとして、ドイツ沖に同社が保有する総設備容量342MWのカスカシ洋上風力発電所でデータ収集を本格的に開始している。

 同社は今回、環境モニタリングのため、BioConsultが運用する最大15時間の滞空が可能な長距離ドローン「Primoco UAV One 150」を採用。初期テストでは、カスカシ洋上風力発電所、近隣の風力発電所、洋上の参照区域の上空約500mを飛行し、海洋哺乳類と鳥類の生態系モニタリングを実施した。Primoco UAV One 150は、HiDefビデオシステムを搭載し、従来の航空測量と同じ観測範囲と解像度を確保。自動運行により過去のデータとの一貫性も担保できる。

 ドローンによるモニタリングでは、記録した映像をAIと人間が分析することで、海鳥や海洋哺乳類の非侵襲的測定を実現。洋上での人間の観察者や航空機・船舶の使用が不要なため、従来の観測手法と比べ、温室効果ガス排出量を最大90%削減できる。

 またカスカシ洋上風力発電所2基の風力タービンには、鳥類を24時間体制で監視するための高解像度ビデオカメラを合計6台設置。ノルウェーの野生生物AIモニタリング技術スタートアップSpoor開発のAI分析により鳥類の検知、追跡、識別を自動で行う他、夜間には、赤外線照明やサーマルカメラ等でのモニタリング技術のテストも行っている。

 同手法で取得できる詳細データは、従来のレーダー等による鳥類モニタリング手法を補完し、航空写真等の手法と比べ時間的なカバレッジも高い。高解像度の画像と経験豊富な鳥類学者による専門的な検証により、遠距離からでも鳥類を正確に識別でき、種固有の行動に関する知見を得ることができる。

 また同社は、デンマークのスタートアップAnemo Roboticsと共同開発した長期設置型の水中カメラシステムによる完全自律型で非侵襲的なモニタリングも並行。一般的に年1回実施で侵襲的な従来モニタリング手法に対し、同システムでは数ヶ月間にわたり15分毎に30秒間のクリップを撮影し、AIで分析する包括的なデータセットを作成できる。

 さらに同社は、AI搭載の魚類検出システムとビデオカメラを搭載した自律型水中ビークル(AUV)の展開にも欧州で初成功。ドイツ人工知能研究センター(DFKI)のロボティクス・イノベーション・センターが開発した同AUVでは、魚類、海洋哺乳類、底生動物をカメラ、ソナー、海洋センサーで識別し、同時に温度・塩分・酸素などのパラメータを取得できる。

 同社はその他にも、洋上風力発電所エリアで水サンプルを採取し、環境DNA(eDNA)も分析。動物を海から捕獲・除去する従来手法とは異なり、糞、皮膚細胞、粘液、海水中に放出されたその他の細胞残渣等、生物が残した遺伝子の痕跡に焦点を当てている。

 ドイツのオルデンブルク大学ヘルムホルツ機能的海洋生物多様性研究所(HIFMB)と、アルフレッド・ウェゲナー研究所(AWI)の科学者は、検出されたDNA配列と既知種のデータベースを照合することで、同エリアにネズミイルカを含む143種の生物が生息していると特定した。

 現場で取得した全データは、デンマーク水理・環境研究機関DHIが開発を主導するデータポータルで統合。今後SeaMeウェブサイトを通じて公開予定とした。

【参照ページ】Innovative environmental monitoring launched at RWE's Kaskasi offshore wind farm – including European debut of a long-range drone for monitoring marine mammals and birds 【画像】RWE

無料会員に登録すると、
有料記事の「閲覧チケット」を毎月1枚プレゼント。
登録後、すぐにご希望の有料記事の閲覧が可能です。

※ 閲覧チケットは翌月への繰り越しはできません。

無料登録してチケットを受け取る

【無料会員向け】有料記事の閲覧チケットの詳細はこちら

または

有料会員プランで
企業内の情報収集を効率化

  • 2000本近い最新有料記事が読み放題
  • 有料会員継続率98%の高い満足度
  • 有料会員の役職者比率46%
有料会員プランに登録する
author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。