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【アメリカ】ペプシコ、HFC使用機器の廃止を新たな気候変動対策の目標に

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飲料食品世界大手のペプシコは9月19日、代替フロンであるHFCを使用する機器を段階的に廃止していく新たな目標を発表すると同時に、Ceres BICEPによるClimate Declaration(気候宣言)およびPrince of Wales' Corporate Leaders GroupによるTrillion Tonne Coomunique(1兆トン共同声明)への署名を行い、エネルギー効率化を目指す同社のイニシアチブにおける進捗状況の報告を行った。

ペプシコの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるIndra Nooyi氏は「気候変動との闘いが当社、顧客、消費者、そして世界の将来にとって重要であることは言うまでもない。ペプシコでは既に自社の事業やサプライチェーン全体を通じ、コストやリスクを削減し、事業の操業資格を保護し、サプライチェーンのレジリエンスを向上させる取り組みを行っている」と述べた。

HFC無使用機器の利用

ペプシコは2020年までに、米国内で購入する全ての冷却器、自動販売機、および噴流式ディスペンサー等の店頭機器を、HFC無使用機器にするという目標を発表した。HFCは冷媒として広く利用されている化学物質で、温室効果があり気候変動の原因になるとされている。今回の目標設定はオバマ政権と米国大手企業らによるパートナーシップの一環で、2025年までに7,000万トンのCO2に相当するHFCの使用量を削減、もしくは温室効果ガスを2010年対比で1.5%削減することを目指している。

目標に向けペプシコは2015年よりHFCを使用しない新しい機器の購入を開始する。同社は既に2009年以降から290,000を超えるHFC無使用機器を購入し、全ての新規導入機器についてHFC無使用の断熱材を使用することにより、米国外での段階的なHFC廃止に取り組んでいる。また、同社は既存の冷却器や自動販売機に改良を加え、2004対比で60%のエネルギー効率改善を成功させた。これらの取り組みにより、2007年からの総計で18%の温室効果ガス削減を達成している。

コミットメントの強化

ペプシコは同日、気候変動問題をはじめ世界のサステナビリティ業界をリードするアドボカシーNPOのCeresが運営するBICEP (Business for Innovative Climate and Energy Policy) が提言するClimate Declaration(気候宣言)への署名と、英国の気候変動問題に取り組む企業グループCorporate Leaders Groupが提言するTrillion Tonne Coomunique(1兆トン共同声明)への署名も同時に行った。

Ceres会長のMindy Lubber氏は「パートナーとしての長い付き合い、そして彼らのステークホルダーエンゲージメントに対するコミットメントから、ペプシコ社が気候変動問題の深刻さとその対策に向けた取り組みをいち早く実行に移すことの重要さを理解していることを認識している。民間セクターから政府まで一体となったアクションを促進するために、同社が自社の事業とサプライチェーンにおいて更なる改善を続けようとしていることは喜ばしいことだ」と語った。

エネルギー効率化およびサステナビリティ目標に向けた進捗状況

ペプシコは、グローバル全体における同社の2013年のエネルギー効率について2006年対比で約14%改善したと発表した。これは、2015年までに単一の生産ユニットにおけるエネルギー強度を20%低減させるという目標への順調な進捗状況を示しており、このエネルギー効率改善に向けての取り組みは2013年1年間だけでも7,500万ドルに相当するコスト削減をもたらした。

“Performance with Purpose”と銘打った、サステナブルなビジネス成長の達成に向け、その方策と事業運営について同社は具体的な目標を設定している。ペプシコが公表した最新のレポート"2013 Corporate Sustainability Report and Global Reporting Initiative (GRI) report"において、それらの目標に対する進捗は以下のように報告されている。

  • 運用効率向上プログラムにより140億リットルの水を節約し、約1,500万ドルのコスト削減。同社の資源保全イニシアチブを通して300万ドルの埋め立て費用を回避。
  • 約8,165トン(コンテナ3億2,400万個分)を超える量の資源をリサイクル。
  • Rainforest Allianceの基準を満たしたポテト農家および採種農家から100%の調達を行うことや、Nakedココナッツウォーターが米国内においてそのカテゴリー初となるフェアトレードの認証を受けるなど、サステナビリティ認証を受けた農産物の原材料調達を拡大。

以上のような幅広いイニシアチブは世界的にも認められており、ペプシコは先日、今回で連続9年目となるダウ・ジョーンズ・サステナビリティ北米インデックス、および連続8年目となるダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックスにも選出されている。同社は倫理規定・コンプライアンス・収賄と汚職、リスク・危機管理、パッケージング、労働慣行と人権、そして原材料調達の評価基準項目にて満点のスコアを得ている。

【レポートダウンロード】2013 Corporate Sustainability Report and Global Reporting Initiative (GRI) report
【企業サイト】PepsiCo
【団体サイト】Climate Declaration / Trillion Tonne Coomunique

(※写真提供:photo.ua / Shutterstock.com

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