米ESG推進団体Investor Responsibility Research Center Institute(IRRCi)とSustainable Investments Institute(Si2)は11月14日、S&P500企業の統合報告状況を分析したレポートを発表した。
同調査によると、統合報告の動きは過去最高潮にまで高まっているが、代表的な報告フレームワークをそのまま参照するのではなく、カスタマイズして報告していることが大きな特徴だという。S&P500企業のうち97%が、GRI、IIRC、SASBのフレームワークをカスタマイズしていた。
サステナビリティ報告の動向では、S&P500企業のうち78%がサステナビリティ報告書を発行。68%は個別のレポートとしてPDF版で、9%はウェブサイト上で情報開示していた。環境に関する長期目標を発表している企業も67%にのぼった。社会項目での長期目標を発表している企業も40%あった。
社会・環境データの第三者保証では、温室効果ガス(GHG)等部分的に第三者保証を取得している企業は90%近くとなるが、包括的に第三者保証を取得している企業はわずか3%だった。統合報告に関するフレームワークについて言及している企業は非常に少なく、SASBは35社、IIRCはわずか4社しかなかった。外部フレームワークをそのまま活用しようという気配は非常に小さいと言える。
ウェブサイト上では、サステナビリティ報告をIRセクションの下で開示する企業は14社と増えてきており、7社は法定情報開示「10-K」の中でも自主的にサステナビリティ関連情報の開示を行っていた。
【参照ページ】S&P 500 Firms Expand Sustainability Data in Financial Filings, But Slow to Adopt Fully Integrated Reporting
【レポート】State of Integrated and Sustainability Reporting 2018
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