環境情報開示を推進する国際NGOのCDPと、ビジネスの国連持続可能な開発目標（SDGs）推進国際NGOのWorld Benchmarking Alliance（WBA）は12月6日、自動車メーカー大手25社の低炭素戦略を評価したランキングを発表した。日本の自動車メーカーは順位が中盤以下と、振るわなかった。
CDPは、現時点で十分移行が進んでいる企業に与えられる「A」評価を得た企業はなかったとコメント。また、パリ協定に適合する自動車全体での削減目標に即している企業は、グループPSA、ルノー、マツダ、フォード、日産自動車しかなかったと述べている。また、気候変動の専門家を取締役に選任している企業はフォルクスワーゲンしかなかった。
今回の評価メソドロジーは、CDPとフランス環境・エネルギー管理庁（ADEME）が開発した手法「低炭素移行評価（ACT）」を採用。スコープ1と2の二酸化炭素排出量の他、低炭素製品企画・販促に向けた原材料投資、無形資産投資、顧客宣伝、サプライヤー協働や、販売実績、政策エンゲージメント、ビジネスモデル等幅広い観点から、低炭素に向けた経営状況を分析している。
| 順位 | 格付 | スコア | トレンド | 企業名 | 国籍 |
|---|
| 1 | B | 13.3 | 上昇 | グループPSA | フランス |
| 2 | B | 13.0 | 上昇 | BMW | ドイツ |
| 3 | C | 13.2 | 横ばい | ルノー | フランス |
| 4 | C | 12.1 | 横ばい | フォルクスワーゲン | ドイツ |
| 5 | C | 11.5 | 横ばい | ダイムラー | ドイツ |
| 5 | C | 11.5 | 横ばい | 日産自動車 | 日本 |
| 7 | C | 10.6 | 横ばい | マツダ | 日本 |
| 8 | C | 10.4 | 横ばい | トヨタ自動車 | 日本 |
| 9 | C | 11.3 | 下降 | フォード | 米国 |
| 10 | C | 10.2 | 横ばい | 本田技研工業 | 日本 |
| 11 | C | 9.8 | 下降 | GM | 米国 |
| 12 | D | 11.3 | 横ばい | テスラ | 米国 |
| 13 | D | 9.8 | 横ばい | 北京汽車（BAIC） | 中国 |
| 14 | D | 7.8 | 上昇 | 重慶長安汽車 | 中国 |
| 15 | D | 7.6 | 横ばい | 吉利汽車 | 中国 |
| 16 | D | 8.2 | 下降 | タタ・モーターズ | インド |
| 17 | D | 7.0 | 横ばい | 一汽轎車 | 中国 |
| 18 | D | 7.5 | 下降 | FCA | オランダ |
| 19 | D | 7.0 | 下降 | 三菱自動車 | 日本 |
| 20 | D | 7.0 | 下降 | 現代自動車 | 韓国 |
| 21 | E | 7.3 | 横ばい | 広州汽車 | 中国 |
| 22 | E | 7.8 | 下降 | スバル | 日本 |
| 22 | E | 7.8 | 下降 | スズキ | 日本 |
| 24 | E | 7.0 | 下降 | 上海汽車（SAIC） | 中国 |
| 25 | E | 5.1 | 下降 | 東風汽車 | 中国 |
【参照ページ】Car companies in danger of missing Paris climate targets, new analysis warns
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