国連食糧農業機関(FAO)は3月10日、東アフリカで大量発生したサバクトビバッタによる蝗害が南アジアまでに到達し、リスクが高まっていると発表した。すでに中国も警戒感を募らせている。
【参考】【アフリカ】東部でバッタ蝗害が大規模化。史上最大の被害。1200万人が飢餓。FAOが緊急支援要請(2020年2月2日)
サバクトビバッタの発生源となったケニアでは、依然として北部及び中央部で繁殖が増加。さらにソマリアに移動した個体群の第2世代がケニアに逆侵入する事態も発生している。エチオピアとソマリアでも個体数は増加しており、殺虫剤等を使った対策が続けられている。スーダンやエリトリアにも来襲し、被害が拡大している。
(出所)FAO
すでにサバクトビバッタの大群は、ペルシャ湾を渡り、イエメン、サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、イラン、パキスタンに到達。FAOの区分で「危険」「脅威」のステータスとなる地域が数多く発生中。
また今後の予測では、東アフリカから中東、南アジアにかけ繁殖を繰り返しながら往来すると伝えた。
(出所)FAO
パキスタンやインドと国境を接する中国でも、すでに警戒感が高まっている。中国政府は、サバクトビバッタを捕食するガチョウ10万羽をパキスタン政府からの依頼に応じて解き放つ準備を進めている。パキスタンは3月上旬に非常事態宣言を発令。過去20年間で蝗害被害が最大となっている。だが、ガチョウが効果を発揮するかは、まだよくわかっていない。
【参照ページ】Desert Locust situation update 10 March 2020
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