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【日本】舞鶴のパーム油火力発電所事業主体が解散へ。舞鶴市や日立造船はAmpに替わるオーナー探せず

 カナダ再生可能エネルギー開発Ampの日本法人は7月1日、京都府舞鶴市で建設を進めていた国内最大のパーム油を原料としたバイオマス火力発電所の運営主体「舞鶴グリーン・イニシアティブス合同会社(MGI)」を解散する手続きに入る。同発電所建設では、日立造船、舞鶴市、京都府も推進していたが、最終的にファイナンスがつかず、計画が頓挫した。

 舞鶴グリーン・イニシアティブス合同会社は、当初は日立造船が出資し、インドネシア産パーム油を原料としたパーム油火力発電所を計画していた。しかし、パーム油生産では森林破壊の懸念が強いことから、世界的にパーム油を燃料とした火力発電所は「再生可能エネルギー」とはみなされない傾向が生まれており、同プロジェクトに対するファイナンスがつかなくなっていた。そのため日立造船は、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の認定を受けた後に、事業主体をAmpに移し、自らは建設・運営・保守の委託事業者として同プロジェクトに関わっていた。

 Ampはすでに4月23日、ファイナンスがつかないことを理由に、同プロジェクトからの事業撤退を表明。舞鶴市や日立造船は、代わりの出資者を探していたが難航していた。6月13日には、舞鶴市は、Amp側から6月中に代替オーナーが見つからない場合はMGIを清算すると連絡があったことを表明。結局6月30日に清算されることとなった。

 同発電所建設については、環境NGOや地元住民から反対が強く、反対活動が勝利した。同プロジェクトは、途中から原料のパーム油でRSPO認証を取得することもコミットしていたが、それでも金融機関や住民からの支持は得られなかった。6月9日は、環境NGOウータン・森と生活を考える会から、日立造船の株主や金融機関等44社に対し、日立造船からのダイベストメントを求める書簡も提出。6月23日の同社の株主総会でも抗議運動が展開された。6月26日には舞鶴市もプロジェクトを断念する考えを吐露していた。

【参照ページ】喜多地区におけるバイオマス発電所立地計画の内容について
【参照ページ】舞鶴パーム油焚きバイオマス発電プロジェクト(本プロジェクト)使用燃料の持続可能性について

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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