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【アメリカ】FRB、一時的なインフレ率2%超えを容認。物価安定とともに失業対策を金融政策の柱に

 米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)は8月27日、「長期目標と金融政策戦略」を8年ぶりに改訂する決議を全会一致で採択した。金融政策で物価の安定と最大雇用の2つを最重要課題と位置づけるとともに、インフレ率が2%を一時的に上回ることを容認する政策変更を行った。

 「長期目標と金融政策戦略」は、FRBの金融政策の中核となるコンセプトを定めたもの。今回の改訂では、2018年からレビュー作業を開始し、3年がかりで今回の改訂に至った。

 FRBは、設置根拠法となる連邦準備法の中で、最大雇用、物価の安定、長期金利の安定の3つを主要目的と定めている。とりわけ国際的には「物価の安定」が中央銀行の使命と認識されているが、今回の改訂でFRBは、「物価の安定」とともに「最大雇用」を最重要テーマと位置づけた。特に、従来は「最大雇用からの乖離」を政策課題としていたが、「最大雇用からの過小」との表現に改め、明確に失業対策を政策課題に据えた。

 物価の安定では、2%に設定したインフレ・ターゲットを維持しつつも、平均で2%のインフレーションを実現するという目標に転換し、一時的に2%以上のインフレ率を容認する方針に転換。FRBは過去、物価の安定のために、インフレ率上昇を抑制するため事前に金利を引上げる政策を実施していたが、今回の政策転換により金利引上げは大幅に抑制されるとみられている。一方、継続的にインフレ率が2%を下回った場合には、2%を実現するために金融政策を発動することを明確にした。

 今回の改訂に際し、FRBは、長期的な低金利が背景と説明。日本と同様にデフレ脱却が課題となってきた。一方で、日本銀行の例が示すように、金融政策だけでインフレ率を意中の率にまで引き上げることが難しいことも実証されてきている。

【参照ページ】Federal Open Market Committee announces approval of updates to its Statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy

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